『もやしもん』石川雅之、博報堂の「ダジャレ広告」に一言申……さない?  新シリーズ発売でユニークな施策が多数

『もやしもん』石川雅之、博報堂に一言?

 「菌が見える」という特異な能力を持つ農大生・沢木惣右衛門直保の日常を描き、TVアニメ化もされた石川雅之による漫画『もやしもん』(講談社)。2014年の連載終了から約10年の時を経て新シリーズ『もやしもん+』が「月刊アフタヌーン」(講談社)でスタートし、コミックス第1巻と旧シリーズの新装版1・2巻が2025年10月23日に同時発売された。


 記念すべき作品の再始動・コミックスの発売に合わせ『もやしもん+』の世界観を存分に表現したユニークな広告が展開されている。


 JR池袋駅・山手線の階段に掲出されたのは、オリゼーやセレビシエといった菌どもが描かれた大型広告。「かもし(醸し、発酵すること)再開」という文言の周りには、小さな菌たちも描かれている。


 JR錦糸町駅にもJR池袋駅とは異なるバージョンの広告が掲出された。「錦糸町は菌視町(きんしちょう)とも書ける」という文言が描かれたほか、小声で「みえてる?」とつぶやいている(?)オリゼーがでかでかと描かれている。


 作者の石川はXにて「きんしちょう」ダジャレに対し「 えっダサい!誰が考え・・・博報堂さん?ご立派でございますさすが広告といえば博報堂さま靴ぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろぺろ美味い美味い!」と不満もとい感激の意を示し、ユニークなコメントはファンを中心に話題となった。

 駅構内の広告にとどまらず、都電荒川線・東京さくらトラムでは『もやしもん』のラッピング車両が10月末ごろより運行を開始するという。沿線住民や鉄道ファンをも巻き込んだ、大きな盛り上がりが期待されるだろう。


 今回の広告展開の中でもひときわ異彩を放ち、ファンを驚かせているのが「菌」を用いたアート作品だ。山梨大学・生命環境学部・環境科学科・田中研究室協力のもと、シャーレ(ペトリ皿)の上で本物の菌を培養し『もやしもん』のキャラクターを描き出した動画が『アフタヌーン』(講談社)公式Xで投稿されている。


 菌の「かもし」により、黒い背景に白く浮かび上がる菌たち。浮かび上がったのは幻想的なオリゼーはじめ、ソーエやフルクチボランス、ナットーやラクチスなどの菌ども。そして「11年ぶりにかもすぞー!」という文言だった。動画内には「※ホントの菌で描きました」という注釈も添えられている。

 ”平成の時代をかもしにかもした※”『もやしもん』。令和を迎えて数年が経った今、まずは東京・山梨から菌どもがかもし始めている。
※「【最新刊】『もやしもん+』1巻(石川雅之)が本日発売開始! 農大・春の風物詩「春祭」から、新たな1年のスタートを切ります──かもし再開です。」アフタヌーン公式サイトより引用。

関連記事

リアルサウンド厳選記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる