壇蜜の知られざる素顔とは……? 漫画家であり夫・清野とおるが描く“愛すべき奇人”との不思議すぎる日常
2019年、タレントの壇蜜と入籍したことを発表した漫画家・清野とおる。その謎に包まれた結婚生活について赤裸々に綴ったノンフィクションマンガ『「壇蜜」』の第1巻が7月23日に発売され、大きな注目を集めている。

そもそも壇蜜といえばミステリアスな佇まいによって一世を風靡した人物で、その人となりはどこか現実離れしている印象が強い。夫の目線から描かれるノンフィクションマンガであれば、その神秘的なベールが剥がされ、「私生活では普通の人だった」と明かされてもおかしくはなさそうだが、同書はそのような内容ではまったくない。むしろ「私生活でも壇蜜は壇蜜だった」という驚きの事実が描き出されるのだ。
まず馴れ初めのエピソードからして強烈だ。清野と壇蜜が初めて出会ったのは、2017年2月のテレビ番組。赤羽を散策するというロケで、収録の合間に2人きりになる瞬間があり、そこで壇蜜から結婚の話題を振られることに。そして突如として「わたしと結婚しましょうよ」と提案されたのだという。
初対面ということもあり清野は本気にせず、むしろ恐怖すら感じたそうだが、壇蜜から収録後にメールアドレスを渡され、その後の交流に発展していくのだった。 清野は壇蜜のことを今まであった中でも指折りの“奇人”と形容しているが、たしかにその言動はかなりエキセントリックで魅力的だ。交際を始めた後もマイペースで独特な振る舞いは変わらず、日常生活のなかで変わった出来事が巻き起こる。
さらに壇蜜宅では、さまざまな怪現象も勃発。存在しないはずの上の階から聞こえてくる足音、部屋にいるときに耳元で聞こえる「わたし えりちゃん」という言葉など、ちょっとしたホラー体験の記録が綴られている。
ほかにはない独特の読み応えを味わえる同作は大きな話題を呼んでおり、すでに「緊急大重版」も決定したようだ。
発売直後より『「壇蜜」』第1巻をお求めいたいた皆様、感謝申し上げます🙇♂️
おかげさまで本日、正式に緊急大重版が決定しました㊗️
現在品切れの書店様でも、注文いただければ8月下旬までには重版分が入荷予定です。
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— 清野とおる担当ズ (@oko_aka) July 28, 2025
壇蜜は「一人赤羽」? 生き生きとした筆致で描かれる日常
とはいえ清野は、壇蜜のことを観察対象として突き放して眺めているわけではない。むしろ愛情のこもった眼差しを向けることで、そのユニークな人柄を引き出しているように見える。
たとえば印象的なのは、壇蜜がよく訪れるという「富士そば」でのエピソード。清野は壇蜜が「高次元の酒飲みオヤジ」のように「特撰富士そば」を注文することに驚いた上、独特のアレンジを加えて食べていることを面白がり、後日自分もそれを試してみるのだった。解像度の高い描写によって、何気ない日常の一コマが好奇心をそそられる出来事に変貌する……清野作品の真骨頂だ。
こうした手法は、清野の代表作『東京都北区赤羽』にも通じるところがある。同書は赤羽という街で経験したことを、面白おかしく描き出した名作。とくに街で出会った“愛すべき不思議な人々”との交流が見どころで、一癖も二癖もある居酒屋の店主やホームレスの女性と親密に付き合うなかで、さまざまな物語が生まれていく。
一方的な観察ではなく、心の壁を取り払ってどっぷり同じ空気に浸るというスタンスは、『「壇蜜」』とも共通している。実際に清野自身、同書の内容を恋愛や結婚の記録ではなく、壇蜜という「一人赤羽」への潜入取材記なのだと説明していた。
ちなみに単行本では、夫婦の初対談や壇蜜がかつて住んでいた「東京都板橋区小茂根」のレポ、三木大雲和尚の壇蜜宅訪問なども収録されている。本編と合わせて読めば、より一層リアルな生活の様子が浮かび上がってくるので、ぜひ手に取ってみてほしい。
「壇蜜」①巻、明日(7/23)発売です。
「夫婦初対談」や「伯父蜜」や「ワニダさんインタビュー」や「三木大雲和尚様ご来訪」、描き下ろし漫画や未公開写真など、単行本限定企画てんこ盛り盛り盛りです🤢
電子書籍版も同時発売、よろしくお願いいたします🙇♂️ pic.twitter.com/C6p5zmT4Hl
— 清野とおる (@seeeeeeeeeeeeno) July 22, 2025






















