『鬼滅の刃』我妻善逸は作中トップレベルの強さ? 「無限城編」で見せる“圧倒的”才能

上弦の鬼を単騎で撃破するほどの実力
そして今回劇場版が公開された「無限城編」では、善逸がすべての潜在能力を解放して戦いに挑む。その相手となるのは、かつて兄弟子だった獪岳だ。
獪岳は欠員の穴埋め的な立ち位置ではあるものの、上弦の陸に選抜されるほどの実力。すでに多くの人間を喰っており、「雷の呼吸」と血鬼術を組み合わせた驚異的な戦い方を習得していた。
しかし善逸は、最初の斬り合いから速度で獪岳を圧倒。最終的には「雷の呼吸」の漆ノ型「火雷神」(ほのいかづちのかみ)によって一撃のもとに葬り去った。
胡蝶しのぶのセリフによれば、「上弦の強さは少なくとも柱三人分の力に匹敵」するとのこと。実際に作中で上弦の鬼を単独撃破した人物は、霞柱・時透無一郎しかいない。いくら獪岳が未熟だったとはいえ、「柱」でもない善逸が上弦の陸を1人で撃破したのは、大金星と言えるだろう。
しかもこの戦いにおいて善逸は、力をセーブしていた節すらある。というのも獪岳は弐ノ型「稲魂」、陸ノ型「電轟雷轟」などの攻撃を自慢げに披露していたが、善逸は終始回避に専念していてほとんど積極的に技を放っていない。
むしろ善逸は獪岳と言葉を交わすことで、「どこまで悪の道に堕ちたのか」を見極めようとしていたように見える。そして最後は和解の道が閉ざされていることを悟り、かつての兄弟子に引導を渡すのだった。
すなわち善逸がもし最初から獪岳を倒す気であれば、もっと早く「火雷神」の一撃で首を落とせていたはず。そうなれば負傷は浅く済み、引き分けのような形にもなっていなかっただろう。
また、「火雷神」という型の存在自体が剣術センスの高さを物語っているとも言える。というのもこの技は元々「雷の呼吸」に存在しておらず、善逸が独自に編み出した型だった。
『鬼滅の刃』の世界において、代々受け継がれてきた呼吸に新たな型を加えるのは、並大抵のことではない。無一郎が「霞の呼吸」に漆ノ型「朧」を追加したほか、冨岡義勇が「水の呼吸」に拾壱ノ型「凪」を追加しているが、「柱」クラスでも1つ編み出すのがやっとの難易度だと思われる。善逸は成長を続ければ、「柱」のなかでも有数の剣士になる器だったのではないだろうか。
『劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来』では、善逸の戦闘シーンが驚くべき迫力で表現されている。ぜひ劇場まで足を運んで、その圧倒的な才能を見届けてほしい。






















