山梨県は本当に“ホットスポット”なのかーー「甲府UFO事件」から50周年、富士山と超常現象の関わりを訊く

山梨県は本当に“ホットスポット”だった!?
『Jiine 創刊号 特集「徳タケ喜一」プロデュース』(協立コミュニケーションズ)

 市川実日子主演の日曜ドラマ『ホットスポット』(日本テレビ系)が話題だ。バカリズムが脚本を手がけ、『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ)のチームが再集結する本作。「同僚の正体が宇宙人だった」というSFチックな設定ながら、日常の些細な出来事に焦点を当てる脚本に、バカリズムのコメディセンスが光る。

 本作は、山梨県富士吉田市をモデルにしたと思われる「富士浅田市」という街が舞台となっているが、実際に山梨県と宇宙人には深い関わりがあるのをご存知だろうか。

 その代表例が、1975年に山梨県甲府市で発生したUFO遭遇事件、通称「甲府UFO事件」だ。甲府UFO事件の50周年記念イベントを主催する徳タケ喜一氏に、『ホットスポット』の地元での反響や、山梨県と宇宙人の関わりについて聞いた。

『ホットスポット』が山梨県にもたらした影響

『ホットスポット』の山梨県内での反響について、徳タケ氏は以下のように語る。

「山梨県が舞台ということで、地元では非常に注目されています。特に富士山エリアでは、主人公が通っている喫茶店「もんぶらん」や、スーパーの「いちやまマート」など、実在の店舗を使ったシーンも多く、なじみ深い風景が映っているのを見て喜んでいる方も多いようです」

「甲府UFO事件」とは何だったのか?

 なぜ『ホットスポット』では、宇宙人が集まる場所として山梨県を選んだのか。正解はバカリズムにしかわからないが、「甲府UFO事件」と無関係ではないかもしれない。

 1975年2月23日、甲府市で小学生2人がUFOと遭遇し、宇宙人に肩を叩かれるという驚くべき体験をしたとされる。事件はメディアによって大々的に報道され、国内外のオカルト愛好家の間でも知られるようになった。

「事件のあった1970年代は“UFOブーム”だったこともあり、全国各地でUFOの目撃情報が相次ぎました。そのなかでも、甲府UFO事件は、通報後に警察が駆けつけたことで記者クラブが動き、翌日にはさまざまな新聞やテレビで取り上げられたようです。関連書籍も出ていますが、近年になって、当時の目撃者であるYさんがYouTubeで発信するようになり、再び注目されつつあります。我々も50周年を迎えるにあたって、イベントの開催や観光スポットの設置など、いろいろな取り組みを進めています」

富士山と超常現象の関わり

 さらに徳タケ氏によれば、富士山もUFOの“ホットスポット”として昔から知られているという。

「富士山周辺では、古くからUFOの目撃例が多いんです。富士山がUFOの基地になっているという説もあり、地元でも不思議な話が語り継がれています。UFOが次元を超えて富士山の内部に入っているのではないかという説もあるようです」

 また、山梨には宇宙人だけでなく、妖怪や超常現象に関する伝説も数多く存在する。

「特に有名なのが、本栖湖のモッシーですね。富士山の周りには河口湖や山中湖など、『富士五湖』と呼ばれる湖があるのですが、そのうちの本栖湖で、1970年代にネッシーのような謎の生き物の目撃例が相次ぎました。捕獲しようと漁師が網を張っていたら、破られてしまったこともあるそうです。現在でもお土産屋さんに行くとステッカーが売られていたり、未だに愛されている存在なんですよ」

 徳タケ氏は、FM FUJIで『妖怪TALK』という番組のパーソナリティを務めているが、リスナーから集まる怪談話や不思議な体験談は後を絶たないという。

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