『キングダム』『逃げ上手の若君』『ヘタリア』……見るだけで勉強になる歴史アニメ3選

現代以外の時代を舞台にした「歴史もの」のアニメを見たことがある人は多いのではないだろうか。その「歴史もの」の中には、フィクションを織り交ぜつつも史実に基づいたストーリー展開で描かれている作品も多く、実はこれがとても良い勉強になったりするので侮れない。今回は、見るだけで学べる歴史アニメを3作品ご紹介しよう。
東大生も太鼓判 言わずと知れた大ヒット作『キングダム』
東大生が「読むと勉強になる本」にも挙げるという原作漫画をはじめ、アニメも実写映画シリーズも大ヒットしている超人気作品『キングダム』。中国の春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信と、若き秦王・嬴政(えいせい)が出会ったことで運命の歯車が動き始める中華戦国大河ロマンだ。
主人公の信をはじめ実在の人物が多く登場するのだが、中でも嬴政は後に中国を統一し「秦の始皇帝」となる歴史上の有名な人物。学校の授業にも登場するので、聞いたことがある人も多いと思うが、彼が始皇帝になる前の歴史を習うことはそうそうない。そんな嬴政の半生を『キングダム』で知ることができるというのは面白いのではないだろうか。
また、広大な中国大陸ならではの大軍を率いた戦いは大迫力で、戦況を大きく変える様々な戦術はとても興味深い。他にも互いに覇権を争い、秦を含めて「戦国の七雄」と呼ばれた楚、燕、韓、魏、趙、斉などの周辺敵国の興亡も見どころだ。
知名度の低い北条時行にスポットを当てた『逃げ上手の若君』
続いて紹介する『逃げ上手の若君』は、『魔人探偵脳噛ネウロ』や『暗殺教室』などのヒット作を生み出した松井優征の最新作だ。ちなみに連載作品が3作連続でアニメ化となったのは「週刊少年ジャンプ」史上初とのこと。
舞台は鎌倉幕府滅亡後の日本で、北条家の生き残りとなり、家族も地位も失った北条時行の人生を描くストーリー。動乱の世を駆け抜ける時行の辿る運命はどのようなものだったのか。得意の「逃げ上手」という生き延びる才能を生かして、鎌倉奪還を目指す時行と仲間たちの戦いに夢中になってしまう。
一方で、これまであまり取り上げられることのなかった鎌倉時代の終わりから南北朝時代について、北条や足利、それぞれの勢力を史実に基づいて描いているためとても勉強になる。歴史ものといっても、個性的なキャラクターたちや織り交ぜられたギャグによって入り込みやすい世界観なのが特徴だ。