AIと中高生が英単語を”漫画"に変える『コミ単β版』始動 AI活用率が低い日本で”with AI” 時代はくるのか

AIが英単語を”漫画"に変える『コミ単β版』始動

  株式会社レアゾン・ホールディングスは、2024年1月にスタートしたエンジニアの創造性を刺激し、モノ創りの喜びを再発見する『GIFTech』において、新たに若手エンジニアのチャレンジプロダクトとして生成AI COMIC「コミ単」の開発、並びに現時点でのβ版が発表された。

 生成AI COMIC『コミ単』は、二つの社会課題に着目して誕生したチャレンジプロダクト。一つは、中高生から寄せられた「英単語を覚えたいけど単語帳は面白くないから覚えにくい、単語を使う場面が思い浮かばない」という学習上の課題。もう一つは、既にwith AI時代が到来しているにもかかわらず、日本における生成AI活用率の低さという現実的な課題。

 レアゾン・ホールディングスの若手エンジニアは、これらの課題に対し、生成AIと人間の共創というアプローチから、完成度の高い漫画やストーリーを生成AIが作り出すのではなく、ユーザーの創造性を引き出す”きっかけ”を提供するツールとして『コミ単』を設計。現在のβ版では、生成AIが提案する様々な”情報"を基に、ユーザー自身が面白いストーリーを創作できる仕組みを実現した。同社は下記のようにコメント。

今後、GIFTechは『コミ単』を通じて、既に我々の生活に浸透しているAIテクノロジーを、誰もが気軽に活用できる環境づくりを目指します。特に次世代を担う若い世代が、生成AIという身近なツールを通じて自然にAIリテラシーを身につけ、誰一人取り残されることのない「with AI」社会の実現に貢献してまいります。

  勉学・教育の現場に新時代はやってくるのか。開発の続報に期待したい。

◆AI comic 英単語『コミ単』とは
生成AICOMIC「コミ単」特設サイトURL:https://giftech.io/comitan
GIFTechが行った独自調査により、
▪️つまらない。
▪️単語の羅列暗記が続かない。
▪️実際の使用場面がイメージできない。
といった従来の単語帳学習の課題が浮かび上がった。『コミ単』は、生成AIの力で英単語学習をもっと楽しく変えていくことを目標としている。

◆主な特徴
▪️入力した英単語から、創作のヒントとなる様々な場面やストーリー展開を提案
▪️いつでもどこでも、AIからの新しい創作アイデアを受け取ることが可能
▪️AIが提案した要素を基に、自分らしいストーリーを展開
▪️創作した作品を友達とシェアし、学習をより楽しく

単語帳をただの暗記ツールから創造的な学習体験にすることで、英単語学習はもっと楽しく、もっと効果的なものになっていくのかもしれない。

◆製品概要と開発状況
『コミ単』は現在、チャレンジプロダクトとしてβ版を展開中。ビジュアル生成に『Stable Diffusion』、ストーリー生成に『OpenAI API』を採用し、両者を組み合わせることで、より質の高いコンテンツ生成を目指して開発が進んでいる。

◆開発プロセスとユーザーテスト
本プロジェクトは、レアゾン・ホールディングスのエンジニアが抱いた教育現場での課題意識から始まり、徹底的な顧客理解に基づいて発展してきた。現役の中高生約20名によるスモールテストでは以下のような具体的なフィードバックを得ている。
「英単語をただ覚えようとするより、自分で入力して漫画化することで格段に覚えやすくなった」
「生成AIの作品をベースに、自分なりのストーリーを追加したくなり、創作意欲が刺激された」

◆今後の展開
近日中に、新たに100名の中高生を対象としたクローズドβテストの実施が予定されている。
さらに以下の改善を継続的に進行中。
▪️登場人物の最適化 ・生成時間の短縮 ・ユーザーデータの分析と知見の共有

開発の詳細な経過や技術的知見については担当エンジニアによるテックブログ(https://techblog.reazon.jp/entry/2024/11/25/140757)にて公開されている。興味がある方はこちらもチェックしてみよう。

◆AI comic 英単語『コミ単』開発エンジニア:佐藤貴子 コメント

AI comic 英単語『コミ単』開発エンジニア:佐藤貴子氏

『コミ単』β版は、AIが創造する情報を提供し、それを元に中高生がさらに面白さを加える仕組み「Humanity 1.5」を形にしました。ユーザーの創造力を引き出すことで、アプリを通して楽しく生成AIに接点を持ってもらうことを目指しています。0→1のプロダクト創りや、生成AIの技術の追求に試行錯誤の連続でしたが、ユーザーヒアリングを重ね設計していく度に価値を見つけることができ、このプロダクトが多くの中高生に触ってもらえることを大変嬉しく思っています。

             
▪️GIFTechとは
GIFTech :Gifted + Tech の造語。2024年1月発足。エンジニアの創造性を刺激し、モノ創りの喜びを再発見するためのプロジェクト。アカデミーや次世代型ハッカソンを通じて、仲間と共にプロダクトやサービスをゼロから開発するアイディアや技術を深掘りし、「テクノロジーとモノ創りを楽しむ才能」を伸ばすことを目標としている。
公式サイト:https://giftech.io/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「ニュース」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる