楠本まき、上條淳士……90年代のカリスマ漫画家、今再び注目を浴びている理由

90年代のカリスマ漫画家たちに脚光

 また、90年代と現代の大きな違いは、漫画家とミュージシャンたちがSNS上で直接繋がれること。そして、その交友関係がファンにも可視化されたことだ。実際、楠本まきの『KISSxxxx』や『Kの葬列』の愛蔵版発売時には様々なバンドマンがSNSで愛蔵版の写真や感想を投稿。イラスト展開催時は、L'Arc~en~Cielをはじめ様々な有名バンドから花が贈られており、その様子がSNSに投稿された。

 上條淳士は、過去にもBUCK-TICKやhideなどのイラストを書き下ろしてきたが、以前から彼の作品のファンであることを公言していたHYDEとX(旧Twitter)上でのやりとりを経てコラボレーション企画を実現。このようなSNSを介した交流から、新たなコラボが生まれる流れが、話題の追い風となっているのは間違いないだろう。

 1世代前のヒット作品が、SNSを介して現代的な解釈で再び評価される。こうした流れが、また新たなエンタメのムーブメントを生み出していくのかもしれない。

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