成人式はなぜ荒れる? 都市伝説が語られるのは? 身近なギモンを民俗学から紐解く『現代民俗学入門』

伝統的な風習やネットミームを民俗学で考える

 『創元ビジュアル教養+α 現代民俗学入門 身近な風習の秘密を解き明かす』(創元社)が2024年3月11日に刊行された。「なぜトイレにはスリッパがあるの?」「福袋ってそもそも何?」そのヒントは、民俗学にある。民俗学の知識を使って、ネット上の美談からLGBTQIA+まで、現在の世の中の各所に潜むいろいろな疑問や話題を取り上げ、豊富な図解とともにわかりやすく紹介する。

 民俗学は現代社会でも使える、生きた学問。地鎮祭は何のためにするのか?お中元やお歳暮とは何か?成人式はなぜ荒れるのか?火葬場で「箸渡し」をするのはなぜか?ネットロアはなぜ生まれるのか?など、身近で興味深いテーマを民俗学の観点からわかりやすく、楽しく学ぶことができる一冊だ。

 編者の島村 恭則氏は、「この本は、みなさんに民俗学の面白さを伝えるために書かれました。ふだん何気なく行っている「ルーティン」(習慣的な行動)。他愛のない「うわさ話」。効果があるかどうかはわからないけれど、とりあえずやってみる「おまじない」。「仲間内にしか通じない言葉」。これらは、みんな〈俗〉です。この本では、そうした発見の中から、「これは!」と思うものを取り上げ、豊富な図版とわかりやすい文章で、みなさんに紹介していきます。」と語る(編者序文より抜粋)。

 伝統的な風習からネットミームまで、身近な文化を民俗学で理解する『現代民俗学入門』。ぜひチェックしてみよう。

■編者略歴
島村 恭則(シマムラ タカノリ)
関西学院大学社会学部長、教授。世界民俗学研究センター長。博士(文学)。専門は、現代民俗学、民俗学理論。1967年東京生まれ。筑波大学大学院博士課程歴史・人類学研究科単位取得退学。著書に『みんなの民俗学』(平凡社)、『民俗学を生きる』(晃洋書房)、『〈生きる方法〉の民俗誌』(関西学院大学出版会)、『日本より怖い韓国の怪談』(河出書房新社)などがある。

■書誌情報
書籍名:創元ビジュアル教養+α 現代民俗学入門 身近な風習の秘密を解き明かす
編集:島村 恭則
判型:A5判
頁数:152頁
定価:1,980円(税込)
発売日:2024年3月11日(月)
発行所:株式会社創元社
商品ページ:https://www.sogensha.co.jp/productlist/detail?id=4787

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