【漫画】駅で一度だけ見かけたお兄さんに一目惚れ、5年間思い続けた結果はーーまさかの再会を描いたSNS漫画が尊い

商業デビュー作になる予定だった

――『一目惚れした人に再会する話』制作の経緯は?

宮瀬:実は商業デビュー作になる予定の作品でした。当時の担当編集さんに「こんなストーリーの漫画が描きたい」と提案して初めてキャラデザ、プロット、ネームと段階を踏んで制作しました。ただ、それまで描いてきた漫画のほとんどが単発作品だったせいか、ストーリー漫画を描くことに慣れずに1話で挫折してしまいました……。恐らく1話仕上げるのに半年以上かかった気がします。

――5年前に一目惚れした男性を想い続ける、というストーリーを採用した理由は何ですか?

宮瀬:何本か頭に浮かんだストーリーをネタ出ししていた時、「一途な男の子っていいな……」という考えがふと降ってきました。ですので、何か明確なキッカケがあるわけではありません。ストーリー構成自体は「こんなシーン見たいな」「こんなセリフ言わせたいな」という願望から組み立てていきました。また、キャラもとにかく自分が描きやすく、自分の好みを詰めたキャラにしました。

――主人公の旭が、思い続けた相手と再会を果たした時の心の機微が上手く表現されていました。

宮瀬:ありがとうございます。旭にとってその人は「たった一度出会った人だけど、ずっと会いたかった人」です。表情をどアップにして目を強調させることで、「旭の心の動きが伝わればいいな」と思いながら描きました。

――ところどころ差し込まれるデフォルメされたキャラのカットが可愛らしかったです。

宮瀬:あまりデフォルメキャラを入れすぎるとコメディ色が強くなってしまう気がします。ですので、ほんわかした雰囲気を出したい時など積極的にデフォルメで描きました。あまりデフォルメキャラを描くのが得意ではないので、通常のキャラからビジュアルがかけ離れないようにいつも意識して描いています。

――ちなみに本作は少々前に制作された作品ですが、今読み返してみていかがですか?宮瀬:「全体的に拙いな」と思っています。「コマの流れが分かりにくい」「何をしているシーンなのかが伝わりにくい」などいろいろ。その一方で、「旭がイケメン男性と再会した時の表情や、連絡先を聞けなかった後の悶々とした表情は結構かわいいな」と今見返してもお気に入りです。拙かった部分を修正していつかリメイクしたい作品です。

――最後にこれからの目標を教えてください。

宮瀬:自分の描きたい漫画を世に出せるように絶賛準備中です。「いつか私の作品を楽しみにしてくれている人達に良い報告ができるのではないか」と思っています。今後はイラスト関係の仕事もやっていければ嬉しいです。

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「著者」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる