アニメ化で話題の『DOG SIGNAL』なぜ犬好きに刺さる? 愛犬との関係も見つめ直せる“心強さ”
KADOKAWA「COMIC BRIDGE online」で配信されている『DOG SIGNAL』が、犬好きにはたまらないと話題だ。
本作は、元カノから押し付けられてしまった犬の世話に手を焼いていた佐村未祐が、腕利きドッグトレーナーの丹羽眞一郎と出会うことで人生を変えていく様子を描く。2023年10月からはEテレにて『ドッグシグナル』のタイトルでアニメ化され、現在6話まで放送されている。作者のみやうち沙矢自身も、元トリマーであり、愛犬家。それゆえ、に犬好きの心を掴んで離さない内容が読者を惹きつけるのだろう。今回はそんな『DOG SIGNAL』が犬好きに刺さる理由を紐解いていきたい。
犬と飼い主の絆を感じさせてくれる描写はやっぱり嬉しい
トレーニングを通して問題行動が改善し、犬と飼い主が心を通わせていく様子こそが本作の一番の醍醐味だ。犬を飼っていたら、誰しもがしつけに悩み、問題行動に頭を抱えるもの。それでも私たちが犬を見放さないのは、心から愛しているからだ。しかし適切な知識がないと、本当の意味で犬とわかりあうことはできない。『DOG SIGNAL』はその知識や心構えの部分を“飼い主が”改善することで、より深く犬とわかりあう様子を描いている。愛情が通じ合い、犬と飼い主が良い関係を築けていく物語は愛犬家の心を強く揺さぶるだろう。
色々な犬種が登場する
『DOG SIGNAL』で扱われる犬種は様々。やはり愛犬家にとって、自分の飼っている犬と同じ品種を見たら反応せずにはいられない。本作ではトイプードルのサンジュをはじめ、スタンダードプードルのウルソン、他にもミニチュアシュナウザーやダルメシアン、ボーダーコリーなどが登場する。エピソードによっては犬種ごとの特徴に触れているものもあり、しつけの参考になることも。また、コマの端々に背景の一部として犬を散歩する人や様々な種類の犬が描きこまれているのを見つけるのも嬉しいものだ。筆者もまた、自分の家の犬と同じ品種を探すべくついつい隅々まで読んでしまっている。
しつけについて学べる要素が嬉しい
前述の通り、犬を飼っていたら悩みはつきもの。しかし本作はそれぞれの犬と飼い主とのエピソードを通して、甘噛み、無駄吠え、散歩の方法など様々な「犬との付き合い方」を解説してくれている。それらが具体的な悩みや実例と共に描かれているため、実生活にも取り入れやすい。犬の問題行動がいつ、どんなタイミングで現れるのかはマチマチだ。だからこそ、漫画を通して知識を身につけておけるのは心強い。
実際に飼っている犬との関係性を見つめ直す機会になる
『DOG SIGNAL』の最大の魅力は、やはりどのエピソードを読んでも「うちの子が一番」と思わせてくれるところだろう。愛犬が小さい頃に、一緒に問題行動を乗り越えたことを思い出したり、犬同士のコミュニケーションにほっこりしたり、時には「もっといい飼い主にならなければ」と襟を正される。「人」と「犬」であることを念頭に置きつつ、丁寧に描かれるエピソードの数々は、私たちが犬と過ごしてきた時間を改めて意識させてくれるのだ。