【漫画】ボロボロになって初めてわかった母親の優しさーーSNS漫画『お母さんに救われた話』があたたかい

母親が読んだ時の反応は?

――今回『ボロボロで帰省したとき、お母さんに救われた話』を制作しようと思った時の状況を教えてください。

望月:私は札幌出身なのですが、当時は東京で1人暮らしをしていました。ある時、帰省した際の母親とのあるやりとりを思い出して、メディアプラットフォーム『note』で文章でのエッセイを書きました。それからふと「このエッセイをマンガにしてみたらどうだろう?」と思い、漫画にした作品です。

――描いている最中はどのようなことを考えていましたか?

望月:「母親への感謝」みたいなことが入っている漫画なので、若干照れくさい気持ちもありました。ただ、基本的には「どうやったらより読み手にとって面白く伝わりやすくできるのか」ということを考えて制作しました。

――ちなみに、本作は望月さんのお母さんには見せましたか?

望月:はい、見せました。少し自慢げにしていました。喜んでいたと思います。

エッセイ漫画にする基準とは

――エッセイ漫画と、オリジナル漫画を描く際の苦労や楽しさの違いを教えてください。

望月:個人的にはエッセイ漫画のほうが、実際に起きたことや感じたことを「どう面白く演出するか」にフォーカスすれば良いので楽です。一方、オリジナル漫画の場合、キャラや展開などを組み込むのが大変です。とはいえ、そういった苦労がある分、作品として形になった時は嬉しいです。

――エッセイ漫画を描く際、特に気を付けていることは?

望月:エッセイ漫画はある意味、なんでも自分の主観で一方的に好きなように描けます。強く何かを断定する刺激的なものはバズりやすいですが、その一方で誰かを傷つける可能性を含んでおり、加えて消費されるスピードも早いです。「誰も傷つけない」ということは創作するうえでは難しいですが、なるべくバランスを取る努力はしたいと思っています。

――「この体験はエッセイ漫画にしたほうが良いかも」という基準などはあるのですか?

望月:基準は“読者としての自分が「面白い」と思うかどうか”です。ネタは単純に自分が普段思っていることか、強く覚えているエピソードを題材にしています。ただ、制作する中で「やっぱりこれいけるな」と思えばそのまま完成させ、「思ったよりつまんないな」と思ったらボツにしています。自分の場合は「まず描いてみないとわからない」という部分が大きいです。

――今後望月さんはどのように漫画制作に取り組んでいきますか?

望月:直近の目標はSNSでエッセイマンガを書き溜めて、それを書籍化することです。周りの漫画家の友達がドンドン本を出しているので、焦ってます(笑)。エッセイ漫画の他にもオリジナルストーリーの短編なども描いていきたいです。あと案件漫画も待っています!

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