『【推しの子】』と『かぐや様は告らせたい』は同じ世界線? アニメでも注目したい人気作のクロスオーバー
原作・赤坂アカ氏、作画・横槍メンゴ氏がタッグを組んだ人気漫画『【推しの子】』のTVアニメが4月12日、初回放送を迎える。原作者の赤坂氏においては、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』に続いて2作目のアニメ化作品だ。
🌟本日アニメ放送開始🌟
TVアニメ【#推しの子】
本日9⃣0⃣分拡大版で放送開始。第一話『Mother and Children』
産婦人科医ゴローの前に現れた患者は推しのアイドル・アイだった。ショックを受けながら医者として支えるゴロー。だが出産直前何者かに襲われ…🌟23:00~
TOKYO MX・ABEMA▼全放送局▼ pic.twitter.com/Za0recXef8
— 『【推しの子】』TVアニメ公式 (@anime_oshinoko) April 11, 2023
どちらの作品も同一の世界線であると明言されているわけではないが、公式のQ&A企画「かぐや様は告らせたい 目安箱」第3回で、赤坂氏が「【推しの子】は『かぐや様は告らせたい』より何年か後の時系列で、生徒会メンバーも社会人になってそうです」と答えていることからも、少なくとも同じような世界観であると推測できる。その視点で考えると、『かぐや様』ファンも今回のアニメ『【推しの子】』がより楽しみになるのではないか。
本稿では、あらためて『かぐや様は告らせたい』と『【推しの子】』がどういった部分で世界観を共有しているのか確かめてみた。
不知火ころもと不知火フリル
有名なのは、『かぐや様』に登場する不知火ころもと、『【推しの子】』に出てくる不知火フリルが姉妹という関係性だろう。これに関しては、作者も言及(※参考/『【推しの子】』タイトルに付けられた【】の意味とは? 1巻は伏線だらけ!!【TSUTAYAの名物企画人“仕掛け番長”のススメ】)しているため、間違いないといえる。
原作でも早い段階から名前自体は出ていたのだが、ころもが明確に登場したのは21巻の第211話、新学年にまつわる回。現役アイドルとして活動していることから、ころもは「朝の番組収録長引いちゃってー」と教室に入ってくるところが描かれている。
一方のフリルの初出は2巻の十九話。こちらも「すみません 今日番宣で朝の生放送あって……」と、ころもと同じような理由で入学式に遅れてしまった様子が描写されている。「歌って踊れて演技も出来るマルチタレント」、「月9のドラマで大ヒット!」と『【推しの子】』では紹介されているため、売れっ子タレントであることが窺える。
『今日は甘口で』一波乱
作中に『今日は甘口で』という少女マンガが登場する。『かぐや様は告らせたい』では、『今日は甘口で』をめぐって生徒会でひと悶着が起きるという内容。『【推しの子】』では、主人公の愛久愛海(あくあまりん。以下、アクア)が、ネットTV局放送の実写ドラマとして制作された『今日は甘口で』に出演する話で出てくる。
どちらの作品でもほぼすべての登場キャラクターが絶賛しており、アクアにいたっては「ド名作じゃねーか」と発言していることから、傑作であるのは間違いなさそうだ。
ちなみに同コミックスの原作者の名前は青坂アオ氏で、「別冊マーガレット」で連載されているようだ。
フリーページでつばめ先輩がB小町の楽曲を歌唱
『かぐや様は告らせたい』の子安つばめが、『【推しの子】』に登場するアイドルグループ「B小町」の楽曲を歌うシーンが描かれたページが存在する。指差しポーズの腕が右か左かの違いはあるものの、フリまで一緒だ。
掲載されたのは『かぐや様は告らせたい』22巻のフリーページ。余談だが、作中でアイドル好きになった風野くんが横で応援している。
新生B小町の3人が『かぐや様は告らせたい』に登場
『かぐや様は告らせたい』の最終巻、第276話「早坂愛の最終回」のいちページ目に、「B小町」の瑠美衣(以下、ルビー)とMEMちょ、有馬かならしき3人が映っている。
このエピソードでは、『かぐや様は告らせたい』に登場した石上優が大学を卒業できるかどうかの瀬戸際であると話しているため、同作の最終話から5年ほど先のお話しであると思われる。赤坂氏の話では『【推しの子】』は何年か先の話しということだった為、B小町が活動してそれなりに名前が売れていてもおかしくはない。
『【推しの子】』特別編にかぐや様が……!
『増刊 ヤングジャンプヒロイン2』に掲載された『【推しの子】』特別編の一コマには、大人になった白銀かぐや(四宮かぐや)が描かれている。『かぐや様は告らせたい』の原作では、カメラマンを志していた彼女。夢が叶ってついに、マンガ誌の撮影を任されるほどにまで成長していた。
「ヤンジャンアプリ!」で読むこともできるため、気になる方はそちらで確認してみてもいいかもしれない。
筆者としても、世界観を共有している作品は大好物だ。何度も読み返したくなるマンガは細かい部分までおもしろい。今回のアニメでも共通項を探りつつ、みなさんも原作をチェックしてみてはいかがだろうか。