一見上手な創作漫画の導入、プロの添削でどう変化? 元週刊少年誌連載作家が実演で示す「動き」の重要性

 漫画の導入部分を描く上で大切なこととはーー漫画家を目指す人が抱きそうな、素朴な疑問を解決してくれる動画がYouTube上にアップされた。

 動画をアップしたのは、元週刊少年漫画誌の連載作家・ペガサスハイド氏。普段から動画で、視聴者から寄せられた一見上手な漫画やイラストをプロの目線で細かく添削している。解説のわかりやすさとともに、あくまで本人の長所を生かすアドバイスが心地よく、自分では絵を描かない人も楽しく視聴できる。チャンネル登録者数は15万人を超える。

 6月25日にアップされた「【漫画添削52】漫画の始め方で大事なこと ~プロ漫画家が教えます~」と題した動画では、ピンクレモンさんから寄せられた漫画を添削することに。作品の内容はまさに漫画の導入部分に悩む漫画家を志す少年の葛藤が描かれていて、「漫画の導入部分として魅力的なものになっていますか? ハイドさんならどうするのか見てみたいです」という疑問に答えることとなった。

【漫画添削52】漫画の始め方で大事なこと 〜プロ漫画家が教えます〜

 ピンクレモンさんの作品自体、非常に読みやすい内容ではあるが、ハイド氏は「コマのアングルが全て正面から見たものばかり。この変化のなさは気になったかな」とズバリ指摘。その上で、添削したハイド氏の作品はいろんなアングルで主人公やものが描かれており、これだけで作品の奥行きが広がっているように感じる。

 ほかにも2コマ目に主人公の後頭部を描くことで、しっかり導線を作り上げていた。また椅子から転げ落ちるなどのアクセントも。これについてハイド氏は「自分の作品がアニメになった時のことを考えてください。こうすることで動きが加わるでしょう? これは言い換えると、読者に興味を持ってもらうための工夫なんです」と説明していた。

 つまり漫画における導入部分とは“つかみ”だ。読者に“これから何が起きるの?”とワクワクさせる必要があり、そうでなければあっという間に、最後まで読み切ることはなく離脱してしまうだろう。そうしないための工夫が必要なのだ。

 このハイド氏のテクニックに視聴者からは「投稿の人めっちゃ上手いと思ったけどやっぱ先生はすごいわ」「すごい~為になった!! 問題点を的確に見出しますね 本当にすごい」などのコメントが続々と寄せられている。気になる人は、ぜひ動画をチェックしてみよう。

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