森崎ウィンが語る、理想のエンターテイナーの姿 「もっと大きいステップをのぼらなきゃ」

森崎ウィンが語る、理想のエンターテイナーの姿 「もっと大きいステップをのぼらなきゃ」

 俳優・アーティストとしても活躍する森崎ウィンが、30歳の誕生日となる8月20日にフォトブック『森崎ウィン 30thメモリアルブック -Partner-』を発売する。

 スティーヴン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』で主要キャストに抜擢され、ハリウッドデビューしたことで一躍脚光を浴び、第43回日本アカデミー賞でも『蜜蜂と遠雷』で新人俳優賞を受賞するなど俳優として活躍を続ける森崎ウィン。一方アーティストとしては、2020年3月27日に、長きにわたって活動していた音楽ユニットPRIZMAXの解散を経験し、ソロデビューしたばかり。

 同作は、そんな森崎にとって新たなステップへの大きな一歩となる作品だ。80ページを超える撮り下ろし写真をはじめ、ソロインタビュー、30年間の人生年表、ソロデビューのレコーディングのレポート、さらに友人・仲間からのメッセージや対談など盛りだくさんの内容となっている。

 今回リアルサウンドブックでは、写真集制作時の話から、30歳になる森崎に今までのこと、これからのことなど訊いた。(編集部)【記事の最後にサイン入りチェキのプレゼント企画あり】

ひとりになったからこそ、周囲の愛をより感じる

――出版が決まった時のお気持ちは?

森崎ウィン(以下、森崎):「俺の写真集ですか!?」と、びっくりしました。めちゃめちゃ嬉しかったというのが、素直な感想です。

――撮影に向けて体作りも?

森崎:ステイホーム期間中に太っちゃったので、少し絞ろうと思って1週間ちょっとがんばりました。パーソナルトレーナーの方についてもらって、食事制限もして。自分でも体感できるくらいに、変化はありましたね。

――撮影自体はいかがでしたか?

森崎:撮影日が5日間くらいあったので、その日によってテンションも違うし、撮っていておもしろかったです。これまで培ってきたものが1枚1枚に詰まっていると思うし、今、この瞬間を切り取れることは二度とない。たとえば10年後に見たら、“当時の僕”がありのままに表れている写真ばかりだと思います。あとは純粋にいい写真がたくさん撮れたので、楽しんでいただきたいです。

――ドキドキするような写真も多いですよね。お気に入りのカットは?

森崎:僕はドキドキしないですけど(笑)、恥ずかしいですね。海で撮った、夕日待ちの写真がすごく好きです。あとは、赤い花の写真もお気に入り。「俺、そんな顔できるんだ」と思いました。(写真集を見ながら)いいですね~、セクシーですね~……はい、もう閉じてください(笑)。

――(笑)。また書店に並んだ時に、その恥ずかしさがやってきますよ?

森崎:芸能人として、もっと堂々とすべきだと思うんですけどね。(両手を広げて)「みんな、俺の写真集が出たよ!」って(笑)。僕、自分の曲は良く聴くけど、映像作品や写真はあまり見なくて。「もっとできたんじゃないか」と思って落ち着かないし、純粋に小っ恥ずかしいんです。

――企画には、どの程度関わったんですか?

森崎:対談企画については、「大ちゃん(元PRIZMAX・清水大樹)と話したい」「おばあちゃんに僕のことを聞いてみたい」と提案しました。なので、僕も一緒に作らせてもらった感覚がありますね。

――おばあ様との対談は、読んでいて泣きそうになってしまいました。

森崎:僕も、電話しながらちょっと泣きそうになったんですよ。この企画がなければ、一生知らないこともたくさんあったと思うので、すごくおもしろかったですね。本が出たら、おばあちゃんに送ってあげなきゃと思っています。

――元PRIZMAX・清水大樹さんとの対談には、本音が溢れているように見えました。

森崎:かなり本音で話しました。グループじゃなくなったから言えることもあるし、グループ活動を客観的に見られるようになって、気づいたこともこともある。結構、赤裸々に話しました。

――客観的に見て、気づいたことは?

森崎:話し始めたら止まらないんですけど(笑)、全部をひっくるめて「グループをやってよかったな」と、すごく思いました。この人と人生の一部をガッツリ一緒に過ごしたおかげで、学べたことがたくさんある。グループがあったからこそ今の俺がいるんだな、と再認識しました。

――森崎さんと関わりのある方からのメッセージも印象的でした。

森崎:メッセージの内容もそうですけど、なにより「いいよ、書くよ」と承諾してくれたことが嬉しかったです。オースティンに住んでいる中学時代の英語の先生にお願いしたら「長くなりますけど」と言われて、「全然いいですよ」と返したら、ダーーーッと送られてきて、「長っ!!」って(笑)。ありがたいですよね。“思い”という見えないものも、自分に届いていたんだなと改めて感じました。

――森崎さんは、ふだんから「人に恵まれてる」とお話されていますよね。それがモチベーションにもなっている?

森崎:もちろんです。やっぱり、人に恵まれるって本当にありがたいことなんですよね。その人たちが「誇れるような」エンターテイナーでいたいとずっと思ってきましたし、最近はとくに強く思います。

――強く感じるようになった、きっかけが?

森崎:本の編集の方々もそうですし、新しく出会ったレーベルの方達、それに、メイクさん、スタイリストさん、もちろんマネージャーも、常に僕サイドに立ってくださっていることを、現場に行けば行くほど感じるんです。「これがきっかけだ!」ということはないけど、ひとりになったからこそ、余計に感じているのかもしれないですね。ここまで来たのは俺だけの力だけじゃない。本当に愛されているなと思いますし、そういう方を大事にしたいなと思っています。

「これが今の僕です」

――改めて振り返って、20代はいかがでしたか?

森崎:とにかく怒濤でした。本当にいろんな経験をさせてもらって、たくさんのものを得たけど、それをちゃんと自分のものにできてるのかがわからないまま、日々が続いている感じです。ただ、ステイホーム期間を経て、30代に向けて「エンターテインメントをやる理由」が自分の中でハッキリしたんですよね。もちろん「好き」というのはトップに来る理由だけど、それと同じくらいの理由が見つかって。それは、「僕が何かを達成していくことが、ファンの方々にとっても“次への糧”になる」ということ。背負うものがあるって、強いなと思います。

――書籍内の年表を見ると、19歳の頃は「調子に乗ってた」そうですね。そこから、どう変化を?

森崎:その頃は、クズでした(笑)。根拠はないのに、「俺は絶対売れる」みたいな自信があって。よく捉えれば、若いゆえにパワーがあり余っていたということだけど、悪い捉え方をすれば、現実を知らなかったし、見ていなかった。そこから、年を重ねてちょっとずつ丸くはなっていったんですけど、一番大きかったのは『レディプレ(レディ・プレイヤー1)』ですね。撮影時に「俺って、ちっぽけな人間だな」と自分の無力さを実感して、もっと丸くなりました。

――自分に足りないものを認めるって、辛いですよね。

森崎:辛いですね。だけど、そこを認めないとダメだなって。母親がいつも「過大評価も過小評価もせず、ありのままの自分を受け入れなさい」と言うんですけど、できないことを誰かに見せる恥ずかしさよりも、できないことを自分自身が受け入れる難しさのほうが大きいんだと知りました。認めたくないし、もっと理想の自分でいたいっていう気持ちもあるじゃないですか。でも、『レディプレ』をきっかけに、ちゃんと認められるようになりました。

――そこを認められると、次のステージに行ける感じがしませんか?

森崎:う~ん……一歩引いて見たら、ちょっとずつ上がっているのかもしれないけど、自分ではまだ満足してない感じかな。まだイケると思うし、「もっと大きいステップをのぼらなきゃ」と、プレッシャーをかけてる自分もいるんです。

――ロングインタビューの中でも、「負けず嫌い」と語っていますよね。一般的には、年を重ねると自分に甘くなることも多いかなと思います。

森崎:できないことに対して、「俺は絶対できる」と信じて何度も挑戦することはあるので、自分に厳しく、負けず嫌いかなと思います。でも、「明日早いけど、飲んじゃお!」とか、自分を甘やかすことは全然ありますよ(笑)。

――逆に、明日の自分に戦いを挑んでいる感じもしますよ?(笑)

森崎:ただのドMじゃないですか(笑)。でも、仕事をする上では結構Mかもしれないです。追い込まれると辛いけど、そのほうが俺には合っている気がします。

――それも今、自分を客観視できるくらいに余裕が出たことで、見えてきた部分ですか?

森崎:余裕はなくて、必死です(笑)。ここ最近は取材が多くて、ずっと喋ってるうちに、だんだん自分がわからなくなってきているんですよね。「あれ、俺は何が言いたいんだっけ?」って。もちろん作品については喋れるし、将来の目標とかに対してブレはないけど、「あなたはどう思ってる?」と聞かれると、わからなくなっちゃうんですよ(笑)。

――こちらとしては、いかに違うことを聞くかが勝負です(笑)。

森崎:そうですよね(笑)。自問自答というか、インタビューに答えながら「自分って、そうなんだ」と思うのは初めての感覚です。だから、偽るのをやめました(笑)。プロ意識がないと思われちゃうかもしれないけど、質問にうまく答えようとしないで、「これが今の僕です」って。わからないものはわからないと言えるようになったし、素直になりました。

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