Kis-My-Ft2の“今”が詰め込まれた『MAGFACT』ツアー 記念すべきデビュー日はファンへの感謝溢れる時間に

後半はユニット曲やローラースケート披露まで盛りだくさんの内容に
後半は宮田、玉森のユニット曲「SHINDO」からスタート。黒の衣装に身を包んだふたりが、ユニークなリリックとファニーでキレのある細かなダンス、キュートな表情をかわるがわる見せていく。サングラスとカラフルな柄スーツに身を包んだ千賀、横尾、藤ヶ谷によるユニット曲「Yummy, lovely night」では、ファンとのコール&レスポンスもあり、チャーミングで癖になるようなパフォーマンスに再び熱気が上昇していく。
続いては、二階堂の冠番組である『ニカゲーム』(テレビ朝日系)とコラボした特別企画コーナー。番組でもお馴染みの映像が流され、緑のジャージに身を包んだ二階堂が登場。英語を読むのが苦手な二階堂が、「debut」という英単語をなんと読んだかをファンとメンバー5人で当てるという企画だ。ファンに「せーので言ってみて!」と問いかけると、さまざまな回答が寄せられるが、一番大きく聴こえた「デブト」に答えを決定。二階堂は「デヴィット」と回答し、会場中が驚きと笑いに包まれる。
ここで「Shake It Up」がスタート。イカゲーム風のコスチュームに身を包んだダンサーと二階堂がクールな群舞を繰り広げ、曲中にローラースケートを履くと、ほかのメンバーもローラースケートを履いて再登場。花道を駆け抜けた。曲が終わり、宮田から「デビュー」と先ほどの問題の答えが告げられると、二階堂は「まじでへこむやつだ!」「ごめんなさい!」と悔しさを滲ませた。
ダンサーによるバックスクリーンや手持ちのパネルの映像とシンクロしたパフォーマンス、藤ヶ谷のソロダンスに続き、衣装チェンジした6人がメインステージに再登場。「Meramera」「FIGHTERS」へ続く。さらにムービングステージを使って「Dancing Star」「Girl is mine」「HANDS UP」「Crystal Sky」と、ライブ終盤にも関わらずハードな楽曲がマッシュアップされ、ダンスパフォーマンスや観客への煽りもますます激しさを増していった。
会場の熱気がマックスに高まったところで、レーザーライトが会場中を激しく照らす。ジャケットを身に着けた6人がメインステージや花道、リフターに登場し、オープニング映像で見せたランウェイショーがステージ上で展開される。
本編最後の楽曲は「CHEAT」。バックスクリーンに「CHEAT」の文字が綴られると、ウォーキングのようなしなやかさ、コンテンポラリーのようなのびやかな感性を滲ませたダンス&ボーカルを届けていく。最後はアウトロに合わせモデルウォークをし、表情を作りポージングをとると、一人ひとりステージを後にしていく。ライブのオープニング映像と本編ラストが繋がるという秀逸な演出で、作品性の高いエンターテインメントショーを締めくくった。
今回のライブには、Kis-My-Ft2の“今”が詰め込まれていたと思う。クールさ、キュートさ、ユーモア、一人ひとりの個性やスキルにクローズアップした場面など、キスマイというグループにはこれほどまでにさまざまな表情があるのだと再確認できるような、バラエティ豊かな構成だった。
数々の過去の楽曲は今しかできない表現を追求し、最新曲ではこれまでにない姿を見せようという、キスマイらしい攻めの姿勢。そのいずれにも、今まで以上に情熱が込められていたように思う。
15年目をスタートした彼らはこれから、どんな新しい表情を見せてくれるのだろう。キスマイの未来がますます楽しみになるような2時間だった。
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