『THE LAST PIECE』候補生は20名から14名へ――訪れた仲間との別れ「俺の分まで頑張れよ」 擬似プロ審査開幕
BMSGの新たなボーイズグループ結成へ向けたオーディション『THE LAST PIECE』Ep.07が、8月8日に公開された。
本エピソードでは、ついに4次審査の通過者14名全員が発表。前回発表されたTAIKI、KEI、GOICHI、TAICHI、KANON、YUTA、ADAMに続き、厳しいクリエイティブ審査を通過した候補生が明かされる。
全員が緊張の面持ちで言葉を待つなか、SKY-HIが名前を呼んだのは、天才的な歌声の素晴らしさを見せつけてくれたRYOTO。また、審査でチームが変わるたびに人見知りな一面が前に出ることもあったが、後半ではチームメイトの助けもあって、持ち前のわんぱくさを解放し、ステージでも自分らしいパフォーマンスができていたと高評価。RYOTO自身も「チームメイトには感謝でしかないけど、今回は僕も素の自分を出すことを目標にしたので、それが伝わって本当によかった」と喜びを露わにした。
続いては、審査本番に存在感のある歌声を届けたRAIKI。SKY-HIは、「今までは不安や悩みを抱えていそうに見えることもあったけど、昨日(4次審査)はそれがまったくなくて声がすごく伸びていた。悩みを超えたRAIKIは、さぞかしかっこいいだろうと思っていたら、本当にかっこよかった」と、ひとつ壁を乗り越えた彼を称賛。その言葉を受けたRAIKIは、「日髙さん(SKY-HI)に誇ってもらえる、日本に誇ってもらえるアーティストになれるように頑張ります」と答える。するとSKY-HIは、「自分自身に誇ってもらえるアーティストになってほしいな」とRAIKIに笑顔を向けた。

次に名前を呼ばれたのは、常にリーダー的存在としてチームを牽引し、本プロジェクト全体の盛り上げ役を担ってきたRUI。SKY-HIは彼にこう伝えた。「みんなのことを考えて、(空気を読んだうえで)ふざけているように見える時がある。天真爛漫な部分を持ってるのも事実だと思うけど、すごく繊細に人に気を遣う子だなと思うことも少なくない。それは優しさだからいいことだけど、自分のことしか考えてないようなパフォーマンスをするRUIも見てみたい」。彼を長く見守ってきたSKY-HIならではの切り口に、RUIは「日髙さんがおっしゃった通り」と少し恥ずかしそうに認めながら、「次の審査では“自分”に集中して、かまします」と力強くコメントした。

そして、合宿中にラップと歌を急成長させてSKY-HIを驚かせたHAL、オールマイティに高水準なパフォーマンスを見せたREN、深い説得力を持った歌やラップと、まだ眠る可能性でSKY-HIに夢を見させたAOIも順番に名前を呼ばれ、通過を言い渡される。
最後に名を呼ばれたのは、底なしのポテンシャルを高く評価されたKANTA。また、SKY-HIはKANTAの音楽への没入力が感じられるパフォーマンスに惚れ込んでいるようで、「ガチで音楽に救われた経験がある人のパフォーマンス」「音自体がKANTAの中で跳ねてる感じがする」と絶賛した。その言葉を贈られたKANTAは、「(今回の審査で)自分の歌声を見つけられた気がした。これまで人前で喋れないことがコンプレックスで、そういう経験があったから音楽に救われてきた。これからも自分が表現する音楽で、同じような人たちに希望を与えたい」と心の奥にある熱い思いを伝えた。


これで全メンバーの発表が終了。TAIKI、KEI、GOICHI、TAICHI、KANON、YUTA、ADAM、RYOTO、RAIKI、HAL、RUI、REN、AOI、KANTAの14名は次の審査へ。残りの6名は脱落となるが、合格者が別室へ移動したあと、SKY-HIから脱落者へのフィードバックも行われた。
SKY-HIは、「参加してくれて、素晴らしいパフォーマンスを見せてくれて、本当にありがとうございました」とあらためて感謝を述べると同時に、「これ以上先に一緒に進むことができなくて申し訳ない」と謝罪。そして、一人ひとりを講評する。


SHOに関しては、「歌もラップもダンスも素晴らしくてセンスがいい」と高く評価する一方で、自分にとっての“好きな服”と“似合う服”が違うことがあるように、自分にとって最適なアーティスト像を見定める必要があると伝えるSKY-HI。SHO自身も合宿で少し違和感を覚えていた部分もあったようで、「これは僕にとっても最適な結果だったんじゃないかと思っています」と、早くも新たな道を見据えて進もうとする姿勢を見せた。
KEITOには、パフォーマンスは高水準まで達しているが、今はデビューするために課題に取り組むのではなく、純粋に音楽を楽しむ時間を作ってアーティストとしての幅を広げるべきだとアドバイス。SKY-HIが「大きなモンスターを内側に飼っている」と語っていたCOTAにも、音楽をただの仕事にせずに楽しんで、そのモンスターをさらに成長させてほしいと伝えた。KAIRIには、「言葉で言い表せないほどのカリスマ性を持っている」と実力を称賛するも、合宿が声変わりの時期に重なったこともあり、今年デビューするのは時期尚早だと判断。

また、現時点でまだ13歳のYUについては、成長スピードに多大なポテンシャルを感じていることを伝えつつも、ほかのメンバーが“プロ”に近づいていくなかで、YUは現段階ではそこに届かない部分が出ると予想。そして、それが視聴者の目に留まった時に、「かわいい」「面白い」とパーソナリティの魅力が先行して評価されてしまい、今後のキャリアに影響を及ぼすのではないかと危惧したことを伝える。長く音楽業界にいるSKY-HIならではの鋭い視点からのジャッジだ。結果を受け止めたYUは、「楽しかったんで、めちゃくちゃいいパフォーマンスができたかなって思います」と、一筋の涙を零しながらも笑顔を見せた。
圧倒的なダンススキルで周りを驚かせてきたISANAには、この合宿最後の数日で自分の歌声も手に入れ、さらに成長していくだろうと予想しながらも、方向性が見えた分、“年内デビュー”に到達するには限界があると判断したSKY-HI。ISANAは強い意志の感じられる目つきでSKY-HIの講評を聞き、「やるべきことがわかっているので、頑張ってみんなと肩を並べられるようなアーティストになりたい」と今後への意欲を露わにした。

脱落した6名は、ここで合宿から抜けて帰宅することに。ともに夢を追いかけてきた仲間との別れは、何度経験してもツラいものなのだ。KANONは弁当を頬張りながら、涙が次から次へと零れ落ちる。隣にいたTAIKIは、そんなKANONの肩を無言で強く抱き寄せ励ました。RUIはカメラの前で号泣しながらも、「『THE FIRST』で僕が脱落した時に、みんなが僕の気持ちを背負ってくれたように、僕もみんなの気持ちを背負ってこれからの審査も頑張りたい」と、たしかな覚悟を語った。


「絶対いつか同じステージに立とう」(KANON)、「まだいっぱいチャンスあるよ、自分のこと否定しないで」(ADAM)、「俺の分まで頑張れよ」(SHO)、「このまま絶対掴んじゃってください」(KEITO)――。20人が築いた同世代の仲間としての友情と、“アーティスト”同士の絆。熱い言葉と抱擁を交わし、SHO、KEITO、COTA、KAIRI、YU、ISANAの6人を乗せた車は、思い出の詰まった学校を去っていった。
























