BMSGが理想とするアーティストの形 鍵となる“今年デビューするグループ”としての即戦力、激戦の4次審査終盤へ
BMSGの新たなボーイズグループ結成へ向けたオーディション『THE LAST PIECE』Ep.06が、8月1日に公開された。
前回に引き続き、20名が参加した4次審査合宿に密着。本エピソードでは、Team C、Team Eのクリエイティブ審査の歩みが公開された。Team Cのメンバーは、RUI、YUTA、TAICHI、COTA。4人は、未来への希望も込めたキーワードとして、“影”をテーマに曲を作ることに。RUIは、4年前の『THE FIRST』でクリエイティブ審査に参加し、その後楽曲制作にも携わってきたメンバーだ。カメラの前では「メロディラインを考えたりするのはいちばん苦手。『一回これにしよう』って決めても、また新しいのがいっぱい出てきちゃうから」とこぼすも、メロディをスラスラと生み出していく。YUTA、COTAもスムーズにメロディを作っていくが、TAICHIは深く考えすぎてしまっているのか、途中で途切れてしまう。



翌日は、海を見ながらの歌詞制作。しかし、そこにも不安げな表情を浮かべるTAICHIの姿があった。3次審査から表出した、彼の自信のなさ。しかし、この曲については「納得いかないこととか悔しかったこととか、自分の弱い部分も一緒に背負って次に繋げて考えるような、そういうメッセージを伝えたい」という確固たる思いを抱いているようだ。今回の審査を通して、自分の弱さに向き合い、自信を持ったアーティストになれるのだろうか――。

練習の真っ最中、サプライズゲストとして登場したREIKOとAile The Shota。『THE FIRST』のクリエイティブ審査で彼らとチームメイトとして過ごしたRUIは、思いがけない再会に目を輝かせ、一目散にふたりのもとへ。「マジで嬉しい!」と少年のような表情で握手を交わし、「一回見てよ!」と現段階でのTeam Cのパフォーマンスを披露する。振り付けやラップも含め順調に制作が進んでいる様子を見たREIKOとAile The Shotaは、安心した表情を浮かべつつ、「悩み、ある?」と問う。するとRUIが、「(自分が)イケメンすぎて困る」と即答。REIKOは「なんでこうなった?」と自分の顔を押さえ、Aile The Shotaは「アイツ、連れて帰ります」と冗談交じりに言いながら大爆笑。

SKY-HIは、「(RUIは)イケメンになろうともしないし、『イケメン』って言われるのも嫌がっていた」という4年前を回顧する。そこから時を経て、明らかに自信を持ち始めたRUIの成長に喜びを感じているようだ。ボイストレーナーのりょんりょん先生にも「リーダーみたいな顔してる。お兄ちゃんたちのところにいた時の顔ではないわよ」と褒められ、笑顔を見せるRUI。自分が最年少だった頃に支えてくれた先輩たちの思いを継ぎ、このプロジェクトでは年長組として着実に成長しているのだった。

REIKOとAile The Shotaも見守るなかで行われたTeam Cの仮レコーディングでは、ちょっとした事件が発生。歌う直前にマイクの位置が高すぎることに気づくも言い出せなかったCOTAが、背伸びしながらラップを始めたのだ。その微笑ましい様子に、メンバーやSKY-HIも笑顔に。Aile The Shotaは「ちゃんと背伸びしてラップするCOTA、かわいいんだけど」と和ませ、REIKOはマイクの位置を調節してあげ、「そういうの言ってね」と優しく声をかけた。振り付けはダンスの世界大会で優勝経験を持つYUTAが主に手掛け、かなり完成度の高いものに。ダンストレーナーのMoneyに「4人それぞれの表現の形とかが美しいものにどんどんなっている」と言わしめるほどの仕上がりになっていた。


順風満帆だったTeam Cだったが、中間発表でチームの空気は一変。他チームのハイレベルなパフォーマンスを見て、焦りだしたのだ。なかでもCOTAは、「自分が書いたリリックも好きだったんですけど、このままでいいのかな、って」とカメラの前で本音を語り、不安げな表情。3次審査の講評でSKY-HIに言われた「次はバイブスではち切れるところを見せてほしい」というリクエストも含め、自分のパフォーマンスにあらためて向き合う。そしてYUTAもまた、「5歳児の感覚でパフォーマンスする」という課題をSKY-HIから言い渡されていた。スキルが高いがゆえについつい技術をいちばんに追い求めてしまう彼だが、今回は無邪気に楽しむ感覚を取り戻して、気持ちや感情に寄り添ったパフォーマンスの習得を目指す。

それぞれ悩みを抱える彼らだったが、参加者のポテンシャルを最大限に引き出すSKY-HIのディレクションにより、新たな魅力が次々と開花。YUTAは、あえてぶっきらぼうな歌い方をすることで素の自分を見せる感覚を習得。謙虚な人柄が歌声に出ていたTAICHIも、「10%、20%のナルシシズムが入ったほうがいい」というSKY-HIの言葉を受けて実践。ふたりとも新しい自分の歌声を発見し、それを自信へと繋げていく。
そして、迎えた審査本番。最終的に「光」と名付けられた楽曲で4人が表現したのは、過去の暗い影を背負いながらも、光溢れる未来へ突き進む力強い自分の姿だった。アイコンタクトを交わし合いながら、笑顔でパフォーマンスを繰り広げる。SKY-HIは、「一瞬に感じるよね、この曲。素晴らしい」と絶賛。そして、ほかのチームメンバーやスタッフからも、参加者全員が愛されている存在であることを説き、「世界でいちばん売れてる人って、世界でいちばん応援されてる人になると思う。みんなもそう。愛される資格、めちゃくちゃあるから。好きなだけ愛されにいってください」とアーティストとして重要なスタンスをあらためて教えた。

ラストは、ISANA、KANON、REN、HALからなるTeam E。偶然にも彼らは、先ほど記した、のちに教えられたSKY-HIの言葉にも通ずる“Love Myself”をテーマにして楽曲制作を開始することに。話し合いの最中、あまり積極的に発言していなかったHALだが、ラップパートには自ら手を挙げて立候補。彼もまた、3次審査の講評でSKY-HIから言われた「爆発してる瞬間が少なかった」という言葉を受けて、得意のラップで自分の存在感をよりアピールしたいと考えているようだ。そんなHALの思いを聞いたチームメイト3人は、「やるしかないやん、もう!」「ぶちかましてやれ」と全力で背中を押す。オーディション中とは思えないほど平和で温かいムードに、「注)彼らはデビューの座を争っているライバル同士です」と注意書きのテロップがでるほどだ。

仮レコーディングでいちばんに実力を発揮したのは、KANON。ボーカルスキルの高さはもちろんのことながら、抜群のメロディセンスでチームメイトやSKY-HIを驚かせる。KANONは、2022年に行われた『MISSIONx2』の最終審査で涙を呑んだ経験を持つ。当時から今までの約3年間のさまざまな思いをこの曲に込めて歌うと決めた彼の覚悟が、歌声にも乗っているのだろう。



振り付けは、ダンスが得意なRENとISANAがリード。なかでもISANAは、合宿序盤からダンススキルで一目置かれている存在だ。ISANA本人は「自分がいちばん(ダンスが上手い)とは思っていないけど、自分のなかのいちばんはダンスやから。そこは自信持ちたい」と、謙虚な眼差しで自分の熱い思いをカメラの前で語った。
練習の途中、様子を見にきたSKY-HI、REIKO、Aile The Shotaに「いいフックですね」「すごく素敵な歌詞」と褒められ、ほっとした表情を浮かべるTeam E。さらに、「自分を信じながらポジティブに疑うことも大切」「もっと自分の歌声を追求してみて」というアドバイスを参考に、本番へ向けてさらにパフォーマンスを磨き上げていく。


そんな4人が着実にステップアップしたのは、次の仮レコーディング。存在感が課題のHALは、完成度の高いラップをかまし、周囲を驚かせる。Aile The Shotaは「ヤバ! くらっちゃうわ」と素直に彼の実力を認め、ずっと見守ってきたSKY-HIも「KID FRESINOみたい」と大絶賛。その反応が自信に繋がり、HALの“Love Myself”は徐々に完成していく。また、RENもSKY-HIたちのディレクションで“がなり歌い”に挑戦。即実践して新たな武器を手に入れたRENは、心底嬉しそうな表情を浮かべる。「RENらしい声」と認められたパートもあり、自分のスタイルを確立して、さらなる自信を得たようだ。


レコーディングの最後にSKY-HIから受けたのは、「覚えて固めようとするんじゃなくて、『音楽とより仲良くなろう』『仲間とより深い関係になろう』として、最終的に自分ともっと仲良くなってほしい」というクリエイティブ審査の根幹に関わるアドバイス。その言葉を受け、最強に“Love Myself”なパフォーマンスを追い求めていく4人だった。
しかし、りょんりょん先生のボイストレーニングでは、「プロ意識に欠けている」という厳しい指摘が入る。HALは審査へのプレッシャーからか、パフォーマンス中に自然な笑顔を出せなくなっていた。彼が課題とする“爆発力”にも影響する新たな課題に、焦りの表情が見え始める。ダンスが得意なISANAもまた、歌は自分自身の弱点だと感じているようで、どうしても自信が持てない。Aile The ShotaやSKY-HIから歌声を褒められても不安が拭えず、ボイストレーニングのあと、教室でひとり座り込む場面も。そんなISANAを、TAIKIやKANTA、RAIKIなど、他チームのメンバーも一緒になって励ます。ISANAは、今回の審査で壁を乗り越え、心からのLove Myselfを見せられるのだろうか。

運命の審査本番。合宿中にひたすら音楽と自分と向き合い続けたTeam Eは、“Love Myself”を全身で表現。4人全員が自信に満ちた表情を浮かべ、愛に溢れる世界へ連れて行ってくれるかのようなパフォーマンスを届けた。SKY-HIは瞳を潤ませながら拍手を贈り、「パーソナルな歌詞になると思ってたけど、フックの部分でみんなの歌になる。すごく素晴らしい楽曲だし、それを体現するパフォーマンスの説得力。いいミュージシャンですね」と称賛した。
























