月詠み、『それを僕らは神様と呼ぶ』を辿る旅 配信ライブ『夢と現』で描いた2ndストーリーの集大成

感情を極限まで迸らせ、Junaとmidoが届けた『それを僕らは神様と呼ぶ』の世界
続いては「秋うらら」。Chapter002.307としてChapter : 001と003とは異なる登場人物、入院中の中学生・川田優菜を主人公にした外伝的な短編がベースになっている。優菜と竜一の出会いと別れを通した切ない物語が下敷きになっているが、アップテンポなバンドサウンドに乗るJunaとmidoの歌声はポジティブでハッピーなニュアンスを宿しており、優菜が悲しい別れを生きる糧として昇華していることが伝わってきた。2人は楽し気に歌を重ね続け、〈ほら別れの時が近づくほど/色づいて美しくなるものよ/昨日も今日も明日も全部/いつか来る終わりを彩る〉というハイトーンの美しいハーモニーには、必ず訪れる別れや終わりも含めて生きようという軽やかな決意が滲む。軽やかなハーモニーによる宣言で「秋うらら」を終え、ポジティビティを増大させるようにアップテンポの「夜明けのラズリ」へ。孤独と傷を抱えながら“あなたと生きること”を切望する主人公の想いをJunaの活き活きとしたボーカリゼーションが体現した。

しばしの静寂を経て、「心燃ゆ」へ。カラフルな鍵盤と呼応するようにmidoの楽天性を帯びたような歌声は、この世界にきっぱりと別れを告げる。次はChapter:002と連動したヘヴィなロックチューン「ナラティブ」。のっぴきならない切迫感を振り撒くアンサンブルと2人のボーカリゼーション。〈産まれたことを嘆いた夜も/生きる幸せを識る日も/結末はそう未定のナラティブ/足を止めど この星は廻るのだから〉という境地に達した後は、壮大なバラード「ハクメイ」へとたどり着く。バンドと2人の歌声が完全に一体化したような感覚を覚えた。

最後に披露するのは、ミニアルバムのラストを飾る「それを僕らは神様と呼ぶ」だ。ボーカリストは大きく体を動かし、タガが外れることを恐れずにフィナーレに向かう緊迫感を宿していく。感情を極限まで迸らせ、歌い終わった2人はやり切ったニュアンスを宿して「ありがとうございました」と視聴者に感謝を伝えた。
『それを僕らは神様と呼ぶ』の物語を100%以上の立体感で描ききったライブだったーーさて、このライブで2ndストーリは終結したのだろうか? だとしたら3rdストーリーはいつどんな形でスタートするのだろうか? いずれにせよ、月詠みが新たなフェーズに大きく進むことは間違いないだろう。
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