Nornis 戌亥とこ&町田ちま、制作環境の変化で深まった音楽活動への愛 オーケストラライブへの挑戦を語る

Nornisオーケストラライブへの挑戦

 戌亥とこ、町田ちまからなるNornisが、3月8日にオーケストラライブ『Concerto di luce』を大宮ソニックシティ 大ホールにて開催する。

【告知PV】Nornis Orchestra Live「Concerto di luce」【#Nornisオーケストラライブ】

 2024年には1stミニアルバム『Tensegrity』をリリースし、同年9月から全国ツアー『Nornis LIVE TOUR 2024 -Tensegrity-』を開催。2025年には第一弾の新曲「優しい君へ」をリリースするなど、精力的に音楽活動を展開。これから控えるユニット、そしてにじさんじ初のオーケストラライブは、2人にとって大きな挑戦であると同時に、きっとNornisのライブにおける新しい表現を見せる場になるだろう。

 本インタビューでは、2024年のトピックと成長を振り返りながらNornisの現在地を紐解きたい。キャリアを重ねる中で音楽への愛情、表現への欲求がより高まっているという2人が、来るオーケストラライブに寄せる想い、そしてこれから見据える未来とは。(編集部)

多くの実りがあった全国ツアー「2人での反省会を毎回やっていた」(町田)

ーーまずは2024年9月に行われた初の全国ツアー『Nornis LIVE TOUR 2024 -Tensegrity-』についてお聞かせください。お二人にとってどんな経験になりましたか?

戌亥とこ(以下、戌亥):準備期間からお互い会わなかったりやり取りしない日がなかったくらい、ずっと一緒に過ごしていたのが思い出深いです。初ツアーで気合いが入っていたこともあって、周りのスタッフさんを含めて全員が「これもやりたい!」という意見を交わし合いながら作り上げていって。残念ながら今回のツアーでは実現できなかったこともあって、もどかしさを感じた部分もありましたけど、それも含めて今後のライブに向けてのモチベーションにも繋がったので、この先も注目してもらえると嬉しいです。

町田ちま(以下、町田):町田は1週間ごとに各地を飛び回る経験も生まれて初めてだったので、楽しかったです。準備期間はいろいろ大変で心が折れかけたこともありましたけど、いざ当日になってリスナーさんの嬉しそうな顔を見た瞬間、不安やもやもやが全部飛んでいって、楽しくライブをすることができました。改めて応援の力ってすごいなと思いました。

ーー横浜・大阪・仙台の3公演それぞれで新曲を披露するなど、セトリや演出面でもいろんなこだわりを詰め込んだとか。

戌亥:きっと全公演来てくださる方もいらっしゃるので、公演ごとに違うものを見せたかったし、1stライブの頃から成長したところを見せたくて頑張りました! お部屋のセットを作ってもらって、そこで2人並んで歌ったり、シャボン玉を飛ばしてもらったり。

町田:(会場内に)飛行船を飛ばしたりもしてもらいました。銀テープも公演ごとに違うメッセージが入っていたんですよ。しかも色も我々のイメージカラーになっていて、すごくかわいかったです。

ーー短い期間に公演を重ねることで、パフォーマンス面での変化や成長も実感できたのでは?

戌亥:多分、音響周りの変化が一番大きかった気がします。各公演、ライブの直前までスタッフさんと何往復もやり取りしながら詰めていったので。我々2人でも、マイクの距離や歌のニュアンスを含めて、より歌声を調和させられるように細かく話し合っていたので、きっと公演ごとに変わっていったんじゃないかなあと。

町田:それに2人とも公演を重ねるごとに体の動きが大きくなっていって、お客さんへのレスポンスも自然と増えていきました。打ち合わせをしたわけでもないのに、曲の途中でお互い向き合う瞬間もあったりして。2人での反省会も毎回やっていました。

戌亥:遠征だったのでホテルに泊まっていたんですけど、別々のお部屋を取ってもらっていたにも関わらず、お風呂と寝るとき以外は基本ずっと同じ部屋にいましたね。リハーサルの映像をチェックしながら話をして。でも各々が自分で反省する感じで、自分のパフォーマンスのことになると「いや、ここはもうちょっとできる……!」ってなるんですけど、相手のことは褒め合うみたいな時間でした(笑)。

ーーお二人とも自分に対しては厳しい、ストイックな性格なんですか?

戌亥:2人とも結構厳しいほうだと思います。ライブだけでなく、レコーディングでも本人にしかわからないこだわりが出てきてしまって、「もう一回録りたいです」とお願いすることが多いので。

町田:自分の中で気に入らない部分があると、どうしても気になってしまう性格なんです。だから戌亥さんが「ここが気になるんだけど……」と言っているのを聞いても、町田は「なんで? 全然いいじゃん!」っていつも思う。

戌亥:お互いそんな感じなんですよ、「そこが良さなのに!」っていう(笑)。

ーー自分のことは厳しく律しつつ、相手の良さを伝えることで、お互いに高め合っているわけですね。余談ですが、ホテルの部屋ではライブに向けて話し合うだけでなく、2人でジグソーパズルをしていたらしいですね。

町田:やってました(笑)。同じお部屋で、お互い別々の300ピースのパズルを3~4時間くらいずーっと。

戌亥:でも、これはライブ前の精神統一のために必要な行程なんです! 本当はたまたまやりたかっただけなんですけど(笑)。2人ともパズルが好きなので、一緒に長時間過ごすときのルーティンに組み込まれているんですよね。この間も同じパズルを一緒にやったよね。

町田:そう、1000ピースのパズルを2人でやっていたんですけど、時間が足りなくて。

戌亥:泣く泣く崩して、敗北しました(笑)。一緒に同じパズルをやると、やり方の違いが出ておもしろいんですよ。わたしは感覚派で、「このピースはここら辺の気がする」という感じで組み立てていくんですけど、町田は完成図を見比べながら精査してくれるので、わたしがパッと見てわからないピースを渡して任せるっていう。

町田:それを町田が「ああ、このピースはここだね」って鑑定していくみたいなやり方でした。

戌亥:歌だけでなくパズルもコンビネーションでやらせてもらっています(笑)。でも時間さえあれば全然完成できたよね? 集中力はずっと持続していたので。

町田:うん。

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