2NE1復活、BLACKPINKカムバック……「YG PLAN」から2025年に向けたK-POPシーンを考察

2025年にBLACKPINKのカムバックも実現

　「2025 YG PLAN」の中では、BLACKPINKのカムバックについても言及された。ヤン・ヒョンソクは、2025年の計画について「来年は非常に多くの歌手が同時に活動するのではないかと思います」と話し始めると、「最も多くの方が待ち望むBLACKPINKのカムバックがある」「また、BLACKPINKのワールドツアーが始まる年でもあります」とコメント。

　BLACKPINKは、4人のメンバーのソロ活動についてはそれぞれ個人事務所の設立や事務所移籍という形をとったものの、グループ活動に対する専属契約は昨年末に再びYG Entertainmentと結び直している。完全体での音源リリースは、2022年9月の2ndアルバム『BORN PINK』が最後。2年以上の時を経て世に放たれる彼女たちの最新作に、世界中のファンから大きな期待が寄せられている。

TREASURE ＆ BABYMONSTERがワールドツアーを開催

　さらに、TREASUREとBABYMONSTERがワールドツアーを計画していることも明らかになった。

　2020年にデビューしたグローバルボーイズグループ・TREASUREは現在、日本でファンミーティングツアー『2024 TREASURE FAN MEETING～WONDERLAND～』を開催中。今年のはじめには自身2度目の日本ツアーで30万人を動員するなど、パフォーマンスに定評のある彼らが、いよいよ世界各地でコンサートツアーを開催することになる。

　また、昨年秋にデビューしたBABYMONSTERも、今年5月より日本、タイ、インドネシア、シンガポール、台湾をまわるファンミーティングツアーを開催。ハイスピードで楽曲をリリースし、ファンイベントも行って精力的に活動を展開する彼女たちのワールドツアーにも熱い視線が注がれている。

　なお、ヤン・ヒョンソクによれば、「NEXTMONSTER（仮称）」も準備中とのこと。これは果たして、BABYMONSTERのオーディション動画でヤン・ヒョンソクが軽く触れていた「日本で結成を目指すグローバルなガールズグループ」のことなのか、それとも今年、YG Entertainmentとavexがタッグを組んで開催した「YG x avex Audition 2024」の合格者によるグループなのか、はたまた全く異なる角度からのデビュー組なのか、詳細な情報の発表に期待したい。

　以上が、YG Entertainmentが発表した最新の計画の全容である。これらを総括して考察を加えるならば、今年の2NE1の復活はK-POPシーンに非常に大きなインパクトを与えそうだ。特にここ数年、少女時代やKARAなど第2世代ガールズグループの復活が相次いだ上に、第5世代の活躍も目を見張るものがある。ガールズグループシーンは、大戦国時代に入ったと言っても過言ではないだろう。ただ、それは裏を返せば、一度解散したベテラングループが復活できるほどK-POP市場が育ち、歴史を重ねてきたという証でもある。これからはよりいっそう厚みを増したアーティスト層で楽曲のリリースやコンサート、異色のコラボなどを行いながら、一度K-POPシーンから離れていたファンから新規ファンまで、そして日韓だけでなくアジアや欧米で多様なファンを取り込んでいけるのではないか。

　そうした市場の中で、YG Entertainmentは2025年にかけて、ガールズグループを中心に世界の音楽シーンに対して再びアクセルを踏むつもりなのかもしれない。以前からHIPHOPやアメリカ文化に造詣の深い印象のある同事務所が、これからどのように歩みを進めていくのか引き続き注視したいところである。

※1：https://www.oricon.co.jp/news/2002128/full/