Kis-My-Ft2 宮田俊哉、ライトノベル発表は夢への第一歩 佐久間大介ら“同志”を集める本気の熱量

 Kis-My-Ft2の宮田俊哉が、5月24日に発売されたライトノベル『境界のメロディ』(メディアワークス文庫)で作家デビューを果たした。今作はかつて同じバンドを組んでいた相棒・カイの事故死をきっかけに、音楽から距離を置いていたキョウスケが、3年後突然目の前に現れたカイとともに、再び音楽と向き合う姿を描いた青春小説。通常の文庫書籍、電子書籍に加え、キョウスケ役を声優の伊東健人、カイ役を事務所の後輩であるSnow Manの佐久間大介が務め、宮田自らもナレーションを担当したドラマCD付き特装版が用意されている。書籍の発売日に行われた記者会見では、発売前の時点ですでに重版が決まったことが明かされるなど、話題性も大きい。

 『境界のメロディ』はその話題性もさることながら、書籍の内容も非常に魅力的だ。実際に書籍を手に取ってみると、宮田の文体は非常に軽快で、多くの人にとって読みやすい。また、宮田の人柄の良さがどことなく滲み出るセリフと、容易に情景が思い浮かぶような描写も、大きな特徴だ。実際に宮田は、次のステージとして、アニメ化を掲げている。確かに、小説を読むと、やはりアニメとしての映像が想像できるような場面がいくつもあり、宮田がアニメから受けた影響を色濃く感じることができる。宮田と同事務所で小説といえば、今や直木賞候補になるまでに至ったNEWSの加藤シゲアキがいるが、同じ小説でも宮田の小説はアニメをはじめとした彼の趣味が色濃く反映されており、加藤とは全く違う独自の道を歩んだ結果と言っていい。

 宮田は、書籍の公式サイトでも公開されている動画コメントの中で、『境界のメロディ』の完成までに、実に約2年の時間を費やしたことを明かしている。アイドルとして多忙な日々を送る中、ライフワークであるアニメを見る時間と睡眠時間を削って、地道に努力して完成にこぎつけた。その原動力として、宮田は「熱量」を挙げている。また、「夢を叶えるために待っているだけじゃだめだ」とも語っており、自らの手で作品を作りたいという宮田の本気度が、小説を通じて伝わってくる。

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