水曜日のカンパネラ、マカロニえんぴつ、imase、IMP.、ヤングスキニー、iri……注目新譜6作をレビュー
IMP.「Backbeat」
昨年7月にデビューしたTOBE所属の若き7人組。跳ねるベースが心地いいこのダンスミュージックは、昨年発売の1stシングル『CRUISIN’/IMP.』に収録されたカップリング曲。このたび配信解禁された他の楽曲群を聴いても、このグループがあくまでJ-POP寄りの歌を主軸としていること、ともに歌える歌謡の安心感が何よりの武器であることが理解できる。メンバーそれぞれの声色の違いをアピールしながら、ラップパートや英語詞の部分で今どきっぽいスピード感と語尾のキレのよさを主張。近年のボーイズグループの中では大胆な挑戦よりも聴きやすさが勝っているが、だからこそ〈記録に残るより記憶に刻まれていたい〉という一節は沁みる。(石井)
ヤングスキニー「雪月花」
2ndEP『不器用な私だから』からの一曲。ゆったりしたコードストロークに切ない歌メロを乗せただけの、ごくシンプルなアレンジはフォークに近い。ただ、歌うかやゆー(Vo/Gt)の隣でもう一本のギターがまろやかな単音を鳴らし続けているのが印象的。まるで主旋律が二つあるかのような、とても歌心の強い曲だ。歌詞は相変わらずというか、タバコばかり吸っている“クズ男”に恋をして、そんなに幸せでもなかったのに、あの恋が忘れられないと語る女性目線ストーリー。架空の話か経験談なのかはわからない。ただ、最初と最後に二回出てくる〈嫌だ、この匂い私好きじゃなかったのに〉を、「やだぁ」「あたし」と歌えるところに絶妙のリアリティが宿っている。(石井)
iri「Run」
3月13日に開催された初の日本武道館ワンマンライブの当日、突如として配信された新曲「Run」は、DJ/プロデューサーとして活躍するTAARとのタッグによるナンバー。フューチャーファンク、ドラムンベースなどの潮流を捉えながら、どこか80年代のアシッドジャズ的な雰囲気をまとったトラック/音像のなかで放たれるのは、快楽的なスピード感に貫かれたメロディ、そして、〈間違いはない/許し最愛myself〉をはじめとする韻の気持ちよさとディープな意味を共存させたリリック。身体を揺らしながら頭と感情がフル回転するような感覚は間違いなくiriの新機軸で、こういうエポックメイキングな楽曲を超重要なライブの日に当ててくるアティチュードにも瞠目させられる。かっこいいぞ、iri。(森)
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