ano、『猫吐極楽つあー』Zepp Hanedaで迎えたファイナル ファンとの約束のように響いた歌

ano『猫吐極楽つあー』ファイナルレポ

 「ちゅ、多様性。」「F Wonderful World」の最強コンボで果てしない一体感と高揚感をつくり上げた後、壮大なロックバラード「鯨の骨」で本編を美しく締め括ってみせたano。彼女は、鳴り止まぬアンコールの声に応えて再びステージに立った後、時おり涙ぐみながら、再び胸の内の想いを語った。世の中の不条理に飲み込まれたくない。誠実に生きている人たちが報われない、そんな世界は嫌だ。時として、自分自身もそんな世の中に負けそうになったり、気持ちが揺らいでしまいそうになることもある。それでも、「僕は僕のままで」、目の前のファンのために歌を歌い続ける。それこそが、自分なりの誠意である。そう真摯に伝えたanoは、「みんなが崖から落ちそうな時は、僕を見つけてほしい。いつでも待ってます」と告げ、年明けにリリースされた新曲「YOU&愛Heaven」を披露した。目に涙を浮かべながらも、一人ひとりの観客に優しく笑いかけるように歌うanoの表情が忘れられない。何より、〈You anymore ひとりじゃないから〉という言葉の温かな余韻が、ライブが終わった後もいつまでも心の中に残り続けた。総じて、anoにとって、また、彼女のファンにとって、お互いを救い合うライブという時間・空間がいかにかけがえのないものであるかを改めて深く噛み締めた一夜となった。

■セットリスト
1.猫吐極楽音頭
2.デリート
3.ンーィテンブセ
4.Peek a boo
5.アパシー
6.Tell Me Why
7.スマイルあげない
8.イート・スリープ・エスケープ
9.SWEETSIDE SUICIDE
10.AIDA
11.絶対小悪魔コーデ
12.コミュ賞センセーション
13.涙くん、今日もおはようっ
14.普変
15.ちゅ、多様性。
16.F Wonderful World
17.鯨の骨

En.YOU&愛Heaven

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