ENHYPEN、&TEAM、BOYNEXTDOORが見せた三者三様の強み 『BEAT AX VOL.2』を観て
日本テレビが主催する、国や地域、ジャンルを超えた豪華アーティストの祭典『BEAT AX VOL.2』が1月16日と17日に横浜アリーナで行われた。同イベントは今回で2回目の開催となり、ENHYPEN、&TEAM、BOYNEXTDOOR、MAZZEL、WATWINGが出演。2023年12月23日に有明アリーナで開催された第一弾と同様、日本や韓国、世界で活躍する今話題のアーティストが並ぶ。多くのファンから熱い視線が注がれる中、各グループの強みや魅力を存分に発揮しながら、多彩なパフォーマンスを繰り広げた。本稿では、そんな『BEAT AX Vol.2』の16日公演からENHYPEN、&TEAM、BOYNEXTDOORのステージをレポートする。
観客からの大歓声を浴びて登場したのは、HYBE傘下のレーベル KOZ ENTERTAINMENTに所属する6人組ボーイグループ BOYNEXTDOORだ。彼らは、2023年5月30日に1st Single 『WHO!』でデビューすると、年末には韓国の各種音楽授賞式で、新人ながらも新人賞などの各賞を多数獲得。欧米のイベント等にも次々と出演を果たしており、今、世界で大きな注目を集めているグループである。
そんな彼らは今回、少年らしさとシックさを兼ね備えたモノクロの衣装でステージに立つと、まずはBOYNEXTDOORらしいフレッシュさと切なさを同居させた「Crying」をパフォーマンス。そして、RIWOOの「皆さん、盛り上がる準備はできてますか?」という問いかけから、背後に登場した黄色いドアの舞台セットとともに「One and Only」をパフォーマンスし、ロックベースの軽快なサウンドが印象的な「But I Like You」、ミディアムテンポの華やかなポップソング「Serenade」を続けて披露して、観客を魅了した。
3回行われたMCのうち、最後のMCでは、メンバー間の仲の良さが垣間見えた企画コーナーも展開された。このコーナーは、各メンバーが他己紹介を行った後、ファンの前で自分が紹介したメンバーへの愛を語るというもので、6人はそれぞれ照れくさそうにしながらも、日頃一緒に過ごしているメンバーだからこそ分かるお互いの魅力を余すことなく語り合っていたのが印象的だった。時にはメンバー間で熱い抱擁を交わすシーンも見られ、会場からは大きな歓声が上がっていた。
MCの最後には、メンバーそれぞれが観客に想いを伝え、「But Sometimes」と「ABCDLOVE」でBOYNEXTDOORのステージを終えた。
真っ黒な衣装に身を包み、重厚な音楽の中で登場した&TEAMは、まず2022年12月7日にリリースしたDebut EP『First Howling : ME』より「Scent of you」をパフォーマンスした。ミステリアスな雰囲気のサウンドの中で、9人が細部の動きまでキリッと揃えたダンスを繰り広げる様は圧巻だ。デビューしてから1年間で着実にキャリアを積み重ね、もともと高かったパフォーマンスの実力とチームワークをさらに高めてきたことが感じられる一幕となった。
そして、2曲目は「FIREWORK」を披露。同楽曲のパフォーマンスでは、ファンによるかけ声が冒頭から沸き起こり、疾走感ある爽やかなステージを作り上げて会場を魅了した。続けて「Under the skin」で、心の内に秘めた想いを叫ぶかのように、燃え盛る情熱と触れれば壊れてしまうような繊細さを兼ね備えたパフォーマンスを披露。観客の目線をステージにグッと惹きつけて、演目は「Dropkick」へ。同楽曲は、2023年11月15日にリリースした1st Album『First Howling : NOW』に収録されており、世界的なトラックメイカーとして活躍するGrant Boutinをはじめ、BTSの「Dynamite」をプロデュースしたDavid Stewart、そしてビヨンセ、Mroon 5、アリアナ・グランデらに楽曲提供を行うRyan Tedderらがタッグを組んで制作された珠玉のポップナンバーだ。爽やかなサウンドの中で幅広い音域を的確に歌い上げつつ、一糸乱れぬキレのあるダンスからは、グループの底無しのエネルギーと結束力が伝わってくる。
続けて、Kが振り付けに参加したダンサブルナンバー「チンチャおかしい」で楽しげな空間をつくり出すと、爽やかなサウンドが印象的な「Melody(&TEAM ver.)」を披露して最後のMCへ。EJが次で最後の楽曲であることを告げると、観客からは&TEAMのステージを惜しむ声が沸き起こっていく。YUMAが1月13日より放送中の『&TEAM学園 2学期』について告知しつつ、FUMAが「今年も素敵な1年を過ごしましょうね!」と会場のファンに語りかけ、最後に最新アルバムより「War Cry」を披露した。重く響くサウンドの中で、&TEAMの9人は一つひとつの振り付けを見る者の目に刻み付け、非常にクールなステージを実現。彼らの存在感を最後まで印象づけて、&TEAMのパフォーマンス時間が終了した。