JO1、初のドーム公演は熱くも温かな空間に これまでの経験を糧に世界へ羽ばたく一歩

JO1、京セラドーム公演レポ

 VCRを挟み披露されたのは佐藤景瑚、川西拓実、豆原一成のラップユニットによる「Breaking The Rules」。秀逸な韻と、この後披露する楽曲の歌詞を取り入れたリリックに会場全体が盛り上がり、3人の憑依的なラップは観客を巻き込んで熱を伝染させた。その勢いのまま「Algorithm」「Walk It Like I Talk It」「Speed of Light」「YOLO-konde」と畳み掛け、最後はJAMの息の揃ったコールが会場を揺らした「Tiger」で本編は幕を閉じる。

 アンコールの「We Good」「Touch!」ではグッズTシャツをそれぞれに着こなしたメンバーが気球に乗って登場し、上階にいるJAMとも近くで目を合わせた。この2曲は撮影可能であり、思い思いに記憶を記録に残すJAMの姿も印象的だった。アンコールの最後に披露されたのは「僕らの季節」。11月24日はこの曲のミュージックビデオが公開されてからちょうど2年が経つ日。めくるめく四季をともに越え、今年もまたこの季節がやってきたことに彼らの歴史を感じられるパフォーマンスだった。

 まだまだ名残惜しいJAMからはダブルアンコールが呼びかけられ、ステージに舞い戻った11人はデビュー曲「無限大」を披露。腕で輪を作って絡み合う構成のイントロで自由に戯れる姿や、間奏でのダンスバトルの様子から彼らがステージを心から楽しむ気持ちが伝わった。

JO1

 全31曲と盛り沢山の内容で初のドーム公演を華やかに完走したJO1。12月8日には国内ツアーと並行して開催中のアジアツアー『2023 JO1 1ST ASIA TOUR ‘BEYOND THE DARK’ LIMITED EDITION』の最終公演となる上海公演も行われる。また、昨年に引き続き年末の『NHK紅白歌合戦』への出場を決めたことに加え、今年は『第65回日本レコード大賞』の優秀作品賞に「Trigger」が選ばれている。11月25日の公演では2024年1月に2nd写真集を発売すること、同じく2024年に大型展覧会を開催することもアナウンスされ、国内での人気や知名度を着実に掴み取りながら、“グローバルボーイズグループ”の名の通り活動の幅を国外にも広げているJO1。今年は様々な音楽番組への出演もあり、デビューから地道に積み重ねてきた努力が一気に花開いたとも言える一年であった。彼らの衰えぬ勢いと進化し続けるパフォーマンスに来年も目が離せない。

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