BE:FIRST、JO1、SEVENTEEN、すとぷり……『紅白』顔ぶれ一新した男性グループ出場組の実力

 今年も年末の足音が近づいてきた。11月13日にはNHKホールにて『第74回NHK紅白歌合戦』の出場歌手が発表され、初出場13組を含む全44組の出場が決定した。

 昨年の『第73回NHK紅白歌合戦』では、SixTONES、なにわ男子、JO1、BE:FIRST、Snow Man、King & Prince、関ジャニ∞、KinKi Kidsの8組の男性アイドル/ボーイズグループが出演。今年は旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)の所属タレントが出場しないこともあり、同枠の出演数は減ったものの顔ぶれは一新。日本国内のみならずK-POPからも多様な面々が集結し、次世代を担うグループが集まっていることも注目すべきポイントだ。本稿では選考基準(※1)となった「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」の指標を参照しつつ、異なる特徴と実績を持つ5組のボーイズグループ/男性アイドルグループの魅力を紐解いていく。

JO1

JO1|‘SuperCali’ PERFORMANCE VIDEO

 昨年に続いて2度目の出場となるJO1は、LAPONEエンタテインメント所属の11人組グローバルボーイズグループだ。2019年のデビュー以降、発売シングルは通算7作連続で「オリコン週間シングルランキング」1位を獲得。今年4月には7thシングル『TROPICAL NIGHT』のリード曲「Tiger」が全米ビルボードチャート「Hot Trending Songs Powered by Twitter」部門(※2)で13位にランクインし、JO1を日頃からサポートするファンダム・JAMの熱量の高さが見て取れた。昨年10月公開の「SuperCali」のMVは11月中旬時点で5,000万回再生を突破しているが、PERFORMANCE VIDEOの再生回数もグループ史上最多の2,000万回近くまで迫っており、彼らの大きな魅力の一つでもある洗練されたステージパフォーマンスを体感することができる。

 今年8月には、米・ロサンゼルスで開催された世界最大級のKカルチャーフェスティバル『KCON LA 2023』に参加。9月にはBillboard JAPANのアルバムチャート(9月18日~24日集計)で2冠を獲得した3rdアルバム『EQUINOX』のリリースに伴い、『SHOW CHAMPION』や『M COUNTDOWN』といった韓国の音楽番組にも出演した。2度のアリーナツアーを成功させ、11月からはジャカルタ、バンコク、台北、上海の4都市で初のアジアツアーを開催するとともに、24日、25日には京セラドーム大阪での追加公演も控えており、着実にアジア進出を遂げている。

 活躍の舞台は音楽活動にとどまらず、直近では白岩瑠姫が9月公開の映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』で主演を務めたほか、與那城奨、大平祥生、金城碧海が実写映画『OUT』に出演。今夏にドラマ『クールドジ男子』(テレビ東京)に出演したことでも話題となった川西拓実は、2024年初夏公開予定の映画『バジーノイズ』での主演(桜田ひよりとのW主演)も決定している。才能と実力を伸ばしながら国内外にフィールドを広げ、昨年以上にパワーアップして戻ってきたJO1。彼らが今年も大晦日を彩ることは間違いない。

BE:FIRST

BE:FIRST / Mainstream -Music Video-

 BMSG所属のボーイズグループ・BE:FIRSTも今回が2年連続の出場だ。9月発売の4thシングル曲「Mainstream」はMVがグループ史上最速で1000万回再生を突破(※3)し、9月20日公開のBillboard JAPAN 総合ソング・チャート“JAPAN Hot 100”で総合首位、各種チャートではデビュー曲「Gifted.」の40冠を大幅に上回る、驚異の116冠を獲得。約3年前のオーディション審査段階からクリエイティブ力を備えていた彼らだが、今作で初めてメンバー自身が制作の必要性を提起し、テーマ決定から作詞・作曲・コレオグラフに至るまでの過程に参加することで、音楽的感度と視座の高さをあらためて周知した。

 最近では、『第102回全国高校サッカー選手権大会』の応援歌でもある最新曲「Glorious」が『オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキング』で初登場1位を獲得し、自身通算10作目のデジタルシングル1位を記録。これにより、米津玄師、YOASOBIに次ぐ歴代3位の「デジタルシングル通算1位獲得作品数」を自己更新した。昨年12月には『第64回 輝く!日本レコード大賞』や『第73回NHK紅白歌合戦』への初出場を果たす一方で、アジア最大級のアワード『2022 Asia Artist Awards in Japan』に日本代表アーティストとして参加。今年11月には『MTV VAMJ 2023』で「最優秀グループ賞/Group of the Year」を、ヨーロッパ最大級の音楽アワード『2023 MTV EMA』では日本のアーティストで初めて『ベスト・アジア・アクト賞』を受賞しており、その実力は既に世界でも評価され始めている。

 昨年は『紅白歌合戦』初出場ながら、「Shining One」のダンスブレイクをアレンジした一夜限りのパフォーマンスや数々のコラボ企画への参加でも話題を集めたBE:FIRST。デビュー2周年記念日には来春に自身初のドーム公演を開催することを発表した彼らが、まさに破竹の勢いで駆け抜けてきた1年の最後にどのようなステージを見せるのか必見だ。

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