JO1、初のドーム公演は熱くも温かな空間に これまでの経験を糧に世界へ羽ばたく一歩

JO1、京セラドーム公演レポ

 11月24日から25日にかけて、JO1が京セラドームにて『2023 JO1 2ND ARENA LIVE TOUR ‘BEYOND THE DARK:RISE in KYOCERA DOME OSAKA’』を開催した。彼らの夢のひとつであったドーム公演。念願の舞台に国内外からJAM(JO1のファンネーム)が集結し、時には燃え上がるように熱く、時には温かな涙の溢れる特別な時間となった。本稿では、 24日公演の模様をレポートする。

 メインステージの後ろに高くそびえ立った、ドームならではの大きなバックスクリーンにメンバー一人ひとりの顔が映し出されると会場のボルテージは急上昇。メンバーの登場には割れんばかりの歓声が上がり、木全翔也の「Are you ready? 京セラ!」という魂のこもった煽りでさらに盛り上がりを増していく。

 一曲目に披露されたのは「SuperCali」。同ツアーのアリーナ公演に引き続き生バンドを帯同した今回のライブ。普段の音源とは違う大迫力でキレのあるサウンドに心臓が震えるようだ。煌びやかな装飾の施された衣装と、それぞれのメンバーカラーのストーンが敷き詰められたハンドマイクの煌めきもさることながら、それらに負けない11人の輝きに序盤から目を奪われた。続く「Rose」ではペンライトで会場が真っ赤に染まる光景が圧巻だ。

JO1

 そして激しいダンスチューン「Trigger」。生バンドの演奏により振り付けに合っているドラムの音の粒がよく聞こえ、11人の巧みなダンススキルがさらに際立つパフォーマンスだった。「Comma,」「Fairytale」の後には「Fairytale Epilogue」と題した川尻蓮と白岩瑠姫のダンスユニットステージへ。木々のざわめくような音に「Fairytale」のメロディをなぞった口笛が響き、会場に緊張感が張り詰める。ダンサーを従えた2人は目隠しやテープなどの小道具を使ったストーリー性のあるダンスで会場を圧倒した。

 VCRの後は木全、大平祥生、鶴房汐恩のユニット曲「We Can Fly」。グループの楽曲では主にラップを担当する3人だが、ボーカルパートも交えた明るく弾けるような曲で会場を巻き込んだ。11人がカラフルな衣装に着替えて「Run&Go」「NEWSmile」を披露した後は、與那城奨、大平、金城碧海が出演している映画『OUT』の主題歌である「HIDEOUT」。大きなトロッコに乗りサインボールを投げながらJAMと近くでコミュニケーションを取る姿に〈あぁ何ていうか 素晴らしい眺め〉の歌詞が映え、温かな空間となった。

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 「RadioVision」とMCを挟んだ後はガラッと空気を変え、「Itty Bitty」「Eyes On Me (feat.R3HAB)」「OH-EH-OH」と攻撃的な楽曲を含むセットリストで会場を焚きつけた。その後のVCRでは與那城、河野純喜、金城が水中に沈むような映像が流れ、ボーカルユニット曲「Voice (君の声)」に続く。真っ白な衣装に着替えた3人の後ろには三日月が浮かび、シルバーの紙吹雪が舞う中でターコイズのライトに照らされる様子はまさに水中のように幻想的だ。それぞれの美しい歌声が鼓膜を揺らし、視覚的にも聴覚的にもうっとりするような時間となった。

 続く「Gradation」「Romance」「Prologue」のバラード曲で魅せた後は、儚く壮大な振り付けと構成が持ち味の「Venus」。バンドの生演奏で曲の世界観は一層強まり、ドームの広さに負けないダイナミックなパフォーマンスが圧巻だった。初披露のラブソング「Mad In Love」や、JAMの合唱をイヤモニを外して噛みしめる姿が印象的だった「With Us」でも幸福感が募る。

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