JO1、『KCON』でのSEVENTEEN「孫悟空(Super)」カバーが現地LAでも反響 11人が培ってきた“らしさ”とコンセプト消化能力

JO1、『KCON』カバーステージがLAで反響

 2019年末のグループ結成から、実力を伸ばし続けているJO1。

 振り返ってみると、デビュー間もない頃は、ダンス、ボーカル、ラップ……それぞれの得意な分野で各々の強みを見せていた印象があった彼らだが、昨今は各メンバーが複数の強みを惜しみなく発揮しているように思える。個人としてのスキルはもちろん、グループとして強固な一体感が生まれ、多くの人を魅了する存在へと成長し続けている印象だ。

JO1
©LAPONE Entertainment

 そんなJO1の魅力は、他のアーティストの楽曲をカバーしたときにも顕著に表れる。今回は、JO1が楽曲をカバーした際の魅力について解説し、なぜ彼らのカバーパフォーマンスは多くのファンの注目を集めるのかを紐解きたい。

 直近では8月の『KCON LA 2023』で、SEVENTEEN「孫悟空(Super)」を披露したJO1。KCON Official YouTubeチャンネルではオフィシャル映像も公開されたばかりだ。原曲の「孫悟空(Super)」と言えば、忍者のような衣装を身に纏った大所帯のダンサーを引き連れて、目まぐるしくフォーメーションを変える力強いパフォーマンスが印象的だ。対するJO1は、同ステージでメンバー11人だけで魅せたのだが、まるで人数の違いを感じさせない圧巻のシンクロパフォーマンスで多くの観客の心を掴んだ。

 特に印象的だったのは、1番のサビ終わりのラップパート。原曲では、バックダンサーが支えとなりS.COUPSが飛び跳ねながら前に出てくるところなのだが、JO1は10人が支えを組み木全翔也が出てくるパフォーマンスに。「まさかあのパフォーマンスを11人で再現するとは」と驚いた方も多いはずだ。

 さらに言うならば、メンバー全員が満遍なくセンターへと出てきたことも印象的であった。これは、先述した通りJO1全員が複数の武器を持っているからこそ。デビュー当初はダンスといえばパフォーマンスリーダーの川尻蓮、歌唱といえば河野純喜と與那城奨というイメージがあったのも事実だが、今や誰に歌唱・ダンス・ラップを任せても安心感があるオールラウンダーの集まりとなっている。

 ライブ映像ではパフォーマンス後の歓声の大きさや、現地LAの観客のリアクションにも驚かされた。また、YouTubeには多くのファンが撮影したファンカムが投稿されており、コメント欄も大いに盛り上がっている印象。特定のグループのファンのみならず、広くK-POPを愛する現地のファンが多く集まった『KCON LA』。JO1はそこで間違いなく、爪痕を残したと言っても過言ではないだろう。

[KCON LA 2023] JO1 - 손오공 (원곡 : SEVENTEEN) | Mnet 230928 방송

 JO1がカバーしてきた楽曲は「孫悟空(Super)」だけではない。今年の5月に幕張メッセで行われた『KCON JAPAN 2023』では、BTSがARMY(BTSのファン)に向けて歌った楽曲「Boy With Luv」をカバー。ここでは、先ほどの「孫悟空(Super)」とは打って変わって、表情豊かに爽やかでかわいらしいJO1を見せてくれた。もしも「孫悟空(Super)」をきっかけに「JO1のカバーパフォーマンスが気になる!」と過去の映像を探してたどりついた人がいるならば、「さっきと同じグループ?」と驚くかもしれない。それくらい印象の違う2曲で、JO1はJAM(JO1のファン)や会場に集まったK-POPファンを魅了したのだ。

[KCON JAPAN 2023] JO1 - 작은것들을 위한 시 (원곡 : BTS) | Mnet 230615 방송

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる