楠木ともり『PRESENCE』『ABSENCE』対談 後編:TOOBOE、meiyoとの制作で挑んだ新たな表現
楠木ともり × meiyo
楽曲提供曲:「StrangeX」
“別の世界でレベルアップ”して再会した二人
ーーmeiyoさんとは、どのような接点があったのですか?
楠木:『バンめし♪』というメディアミックス企画があって、それに私が栗花落夜風役として出ていたんです。そのサウンドプロデュースは、やぎぬまかなさん(ex.カラスは真っ白)が担当していたんですけど、2019年7月にライブがあって、そのときにドラマーとして参加されていたのがmeiyoさんだったんです。で、音楽をやっていらっしゃるということだったので、私も曲を聴かせていただいたりしていて。
meiyo:聴いていただいてありがとうございます。そうですね、最初の出会いはバックバンドのドラマーとしてでした。
楠木:ライブはその1度だけで、あとは『東京ゲームショウ2019』かな。それと「タルヒ」の編曲をやぎぬまさんにお願いしていたので、そのときにご厚意で『バンめし♪』メンバーを揃えていただいて、再会したんです。
ーーということは付き合いが長いんですね。
楠木:だから4年くらいになりますね。ですので、今回アルバムを作るにあたって、meiyoさんにお願いしたいと思いました。
meiyo:キャー(嬉)!
楠木:meiyoさんの音楽がすごく好きで、ラジオでも流していて、みんな聴いて! っていう感じだったんです。
meiyo:それは本当に嬉しかったです。
楠木:今でこそ、meiyoさんはめちゃめちゃバズるアーティストと言われていますけど、私はその前から曲を紹介しているので、古参を名乗りたいんですよ!(笑)。でも、それまであまり聴いてこなかったジャンルではあるんです。meiyoさんは打ち込み系が多い印象もあるので。
meiyo:確かにそうですよね。
楠木:ただ、中毒性があるんです。一度聴いただけで覚えてしまうような、口ずさみたくなるところがすごく好きで、いつかご一緒したいなっていうのは、以前から思っていました。
meiyo:嬉しすぎる。
ーーmeiyoさんは、楠木さんにどんな印象を持たれていましたか?
meiyo:なんか、すごそうって思ったんですよ(笑)。その頃はあまり声優さんも知らなかったんですけど、誰もが知っている人になりそう感、オーラを感じたんです。
楠木:そうなんですか!
meiyo:親しくしてくれてはいるけど、何かがあるんですよ。話題も投げてくれる一方で、きっちりしている部分が見え隠れしていて、なんかすごそう! みたいな。
楠木:それはよくわからないですけど、嬉しいです(笑)。ただの人見知りなだけな気がするんですけどね……仲良くしたいけど、こんな若造が失礼のないようにしなければ、って。でもやるときはやる! という感じで、頑張っていた気がします。
ーーとなると、その後の活躍を見てどうですか?
meiyo:ホントに活躍してるじゃん! って思いました(笑)。どんどん遠くへ行ってしまうのかなと思いきや、ラジオで曲を紹介してくれるし、忘れないでいてくれてありがたいなって。
ーーでも、それはそのままmeiyoさんにも言えますよね。
楠木:そうですね。バズったー! って思っていました。でも当時からバズるような曲を書きたいと話していた気がするので、有言実行ですよね。すごい! って思いました。同時に、私は知っていたけどね! って古参ぶる自分もいて。でも、別の世界でレベルアップして再会するって、アニメみたいな展開でいいなって思いました。だから自分のことのように嬉しかったです。
ーー同時に遠くへ行っちゃったなと。
楠木:そうですね、だからお願いするときも、忙しいからって断られちゃうかもなって。
meiyo:断らない、断らない! むしろついに書かせてもらえるのか! って、実は待っていました。
楠木:嬉しい。そうなんですね!
meiyo:心の底では、書かせてもらえないなって思っていたんですよ。「うろちょろ」は、2020年の曲ですけど、すごく紹介してくれていて、いつか曲を書かせてもらえたらいいなっていうのは、その頃から思い始めていたので、もう2~3年経ってますね。だからオファーがあったときは嬉しかったです。