乃木坂46『真夏の全国ツアー』で進める地方開拓 金川紗耶、久保史緒里ら筆頭にマイルストーンを築いた歴史を振り返る
『乃木坂46 真夏の全国ツアー2023』が、7月1日よりスタートした。
全7都市15公演にて展開された昨年に比べ、今年は全7都市16公演に拡大。ツアーファイナルとなる明治神宮野球場での4DAYS開催のほか、ツアー中盤には初の沖縄でのライブも予定されている。昨年まで常に主なツアーのスケジュールに組み込まれていた福岡での会場、マリンメッセ福岡が大会によって長期間使用されていることから、大きく見れば同じ地方でもある沖縄での公演に踏み切ったとも言えそうだが、近年『真夏の全国ツアー』をきっかけにして、目覚ましい地域開拓を見せる乃木坂46にとっては、これもまたひとつのマイルストーンになっていく予感がある。
そう言えるのは、北海道と宮城の先例が乃木坂46にはあるからだ。今回、ツアー初日に選ばれたのは北海道。昨年、『真夏の全国ツアー』初開催の2013年以来9年ぶりにツアーの開催場所に加わった北海道が、すでに乃木坂46にもファンにも定着しつつある。その大きな立役者となったのが北海道出身のメンバーである金川紗耶だ。
昨夏リリースの30thシングル『好きというのはロックだぜ!』での初選抜に続き、北海道日本ハムファイターズの試合で披露した“きつねダンス”が大きなバズを起こし、大晦日の『NHK紅白歌合戦』でのパフォーマンスに着地、と2022年はまさにノリに乗っていた金川。今年に入ってからも、2023年3月開業の新球場・エスコンフィールドHOKKAIDOで、ファイターズガールときつねダンスを一緒に踊る初のゲストに招かれるなど、ファイターズファンにはすっかり馴染みのメンバーとなっている。金川には隔週でのパーソナリティを務める『IMAREAL』(FM北海道)のほか、プロモーションの一環として北海道のローカル番組に出演する機会も多々あり、その名前は着実に広まっていると言えるだろう。
また、ファンにとって北海道をより馴染み深い場所にしたのが、『乃木坂工事中』(テレビ東京系)でのロケとして、バナナマンのふたりが昨年の北海道公演に潜入していたことだ。乃木坂46の運営代表・今野義雄氏からの直々の依頼で、設楽統と日村勇紀はカメラマンとしてメンバーの「キメ顔」をテーマに最前列の距離からシャッターを切っている。3週にわたってオンエアされたことで、会場となった真駒内セキスイハイムアイスアリーナごと、思い入れの深い会場になっているはずだ。ちなみに、終演後となる7月5日深夜放送の『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)のなかで、パーソナリティの久保史緒里が今野氏から“エスコン”に行ってきたことを自慢げに話されたと明かしており、リスナーからもライブの翌日にエスコンに行ったというメールが届いていた。こうした一つひとつの積み重ねが地域開拓を通じてファン拡大へと繋がっていく(久保は車内からエスコンを一目見ることも叶わず)。