乃木坂46 早川聖来、卒業発表と芸能界引退に寄せて 「自分で自分を素敵だと思えるように」輝き続けた5年を振り返る

 乃木坂46 早川聖来がグループからの卒業を発表した。

 卒業時期は8月末。7月1日より始まる『乃木坂46 真夏の全国ツアー2023』には早川の地元である大阪公演の2日目、7月13日まで参加。かつて2021年のツアーの福岡公演にて卒業セレモニーを行った大園桃子と同じ流れになることが予想される。また早川のブログによれば、「8月末頃に皆さんにお届けできる」発表が残されており、グループ卒業後は芸能界を引退することを表明している。

 筆者が早川について覚えている第一印象は、「舞台で輝くメンバー」だった。それは4期生が挑戦した、乃木坂46にとっての登竜門である舞台『3人のプリンシパル』でのこと。経験者だった早川は、他メンバーを飲み込んでいくほどに圧倒的だった。いわゆる自分の殻を破ることに精一杯なメンバーがほとんどのなか、早川が当時掲げていたのは「魅せる」。まだ加入して1年目とは思えない堂々とした演技は、現地のヒリヒリとした空気とともに筆者の記憶の中に鮮烈に残っており、16公演中、第2幕の役を計11回勝ち取った記録も含め、それが早川自身を表す指標となった。

 その後、早川はグループを飛び出し、舞台を中心に活躍していくこととなる。コロナ禍に阻まれながらも、舞台『スマホを落としただけなのに』(2020・2021年)、ミュージカル『CROSS ROAD〜悪魔のヴァイオリニスト パガニーニ〜』(2022年)といった作品に参加。体調不良のため途中で降板にはなってしまったが、東宝制作のオリジナルミュージカルである『CROSS ROAD』への出演は、「俳優 早川聖来」にとっての集大成だったと言えよう。

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