22/7 宮瀬玲奈が“立川絢香”と共鳴した瞬間 メンバーに見守られ迎えた卒業コンサート

22/7、宮瀬玲奈卒業公演レポ

 デジタル声優アイドルグループ・22/7(ナナブンノニジュウニ)が5月25日、東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で『宮瀬玲奈 卒業コンサート』を開催した。グループ結成時から約6年半にわたり活動してきた宮瀬にとって、在籍中ラストステージとなる。

 開演に先立つ諸注意のアナウンスでは、長らく宮瀬とともに時間を過ごしてきた天城サリー、河瀬詩、涼花萌、西條和、白沢かなえが影ナレを担当、そして「OVERTURE」をバックにしてスクリーンに映し出されたオープニング映像では宮瀬の足跡をたどり、22/7メンバーとしての彼女の歩みを刻みつける。

 やがてステージに登場したメンバーたちは、白基調で統一しながらも一人ひとりデザインを変えて個性を際立たせた衣装を身にまとい、1曲目「ポニーテールは振り向かせない」からライブをスタートさせる。宮瀬は曲中の台詞を“ずっと大好き”とアレンジし、冒頭からこのコンサートならではのメッセージを込める。「未来があるから」が披露されたのち、宮瀬が参加したユニット楽曲、蛍光灯再生計画(河瀬、白沢、宮瀬、四条月、月城咲舞)の「タトゥー・ラブ」、紅組(涼花、宮瀬、麻丘真央、雨夜音、清井美那、椎名桜月、四条)の「ハレロ」へと続き、再度全員参加の「Just here and now」で序盤ブロックを締めくくった。春ツアー『ナナニジスプリングパレード2023』では参加が叶わなかった望月りのもこのライブで復帰、14人全員で卒業コンサートの幕を開ける。

 続くブロックは、前日24日にリリースされた11thシングル『僕は今夜、出て行く』から、最新のユニット楽曲が次々と披露される。晴れた日のベンチ(相川奈央、麻丘、雨夜、清井、望月)による「もう純情は邪魔なだけ」はアップテンポのビートに、メンバーの意向も採り入れられたという振り付けが映え、サビのジャンプも印象的に決まる。気の抜けたサイダー(天城、西條、涼花、椎名)は、同ユニットのイメージを一新するようなバラードの佳曲「悲しみの半分」を響かせる。そして宮瀬が参加する蛍光灯再生計画(河瀬、白沢、宮瀬、四条、月城)は、冒頭の渡り台詞から一気に楽曲の世界へと強く引き込む「僕のホロスコープ」で、このユニットがもつ張り詰めた緊張感を存分に表現する。11thシングルが宮瀬の卒業シングルとしての意義ばかりでなく、良曲揃いの充実した作品になっていることが、ライブパフォーマンスによって示された。

 さらに紅組楽曲「今年 初めての雪」(天城、涼花、宮瀬、雨夜、清井、椎名、四条)では、ラストの台詞をメンバーがアレンジ、ともにステージに立つ宮瀬を称えてみせる。その温かな空気に導かれて、続く「韋駄天娘」は通常のライブよりも、いくぶんハッピー感を増したような高まりが生まれていた。

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