ゴールデンボンバー、4人での活動再開を選んだ背景 3人体制で廻ったツアーを経た心境

ゴールデンボンバー、4人体制復活の背景

グラデーションがある中で、僕らとしての最適解を選んだ

ゴールデンボンバー

ーー現在はツアーの準備中とのことですが(※本取材は3月中旬に行われた)、昨年12月のファンクラブ限定公演にて、歌広場さんが復帰してから初の全国ツアーとなります。エアーではないバンドの場合「久々に皆でスタジオで音を合わせたら……」的な逸話を聞くことがあります。ゴールデンボンバーの場合、3人から4人へ戻ったときなにかしらの変化はあったのでしょうか?

歌広場:僕がご迷惑をおかけしたことで(※2021年11月より一部報道を受け活動自粛)、昨年のツアーは3人で行われました。しかし、以前からツアーで何かをやっているわけではないから……準備もとくにできることがないんですよね。

鬼龍院:良くも悪くも、「今年もまた歌広場さんやることない」っていう。

歌広場:本当に……、何もやってないですね。

ーーでは、逆に今現在なにをなさっているんですか。

喜矢武:なかなかツッコミますね。

歌広場:何もやっていないし、誰からも期待されていないから、自分から率先して「コレをやりましょうか?」ということもないというか。「なにかできるはず」とは思ってるし、「何でもやります」って思ってるんですけど……。

鬼龍院:バイトの面接だったら落ちてますよ。

ーー復帰ライブでも、歌広場さんは鬼龍院さんから「働け」という言葉をかけられていました。

鬼龍院:あれはとっさに口にしたんです。やっぱり(本人も)やりづらいと思うから、取り返すようにガムシャラに働いてもらうのがいいかなと思ったんですが……。とくに仕事がないですね。

鬼龍院翔

ーーしかしながら、「いなくてもいい」わけではないじゃないですか。それが、エアーバンド・ゴールデンボンバーのメンバー歌広場淳さんの本質というか。

歌広場:つまり……給料泥棒。

ーーそう卑下なさらず。居ることが大事……「存在自体が大切」ということですよね。

全員:大事ではないです!

歌広場:3人のライブを観ていましたけど、楽しかったですからね。いなくても大丈夫なはずです。

歌広場淳

ーーでも、戻ってくることを望んで、決断したのは皆さんじゃないですか。

全員:うーん。

ーーとくに、ゴールデンボンバーのリーダーである鬼龍院さんがゴーサインを出さないと、話は動かないですよね。

鬼龍院:正直僕は何があってもゴールデンボンバーを続けるので。ただ、「ボケが2人でツッコミが不在だとやりづらい」というメンバーからの声があったけど……。

ーーそれはどなた?

樽美酒:僕ですね。基本的に僕はいつもボケてばかりなので、前回3人でやったツアーも始まる前は「あ~、このボケを拾ってくれるひとがいないんだな」と思ってました。ただ、思いのほか去年のツアーがうまくいったので、3人でもいけるなって。

喜矢武:メンバー全員がメンバーをいじるのが好きだから。

樽美酒:「なんとかやれちゃう」って思ったツアーでした。そうなっても止まらずやれるとわかった。そう考えると前回のツアーはいい経験でしたね。

樽美酒研二

ーーでは必ずしも「やりづらい」わけではないと。

鬼龍院:ゴールデンボンバーの活動期間も長いので、TVやフェスに出ても「あれ? もうひとりは?」ってコメントがいつもあったんです。だから、「4人」というイメージが定着しているから、4人のほうがいいなと。

樽美酒:僕らがボケようとしても、そこが気になってボケが入ってこないかもしれない。

ーーたしかに、私は昨年は皆さんのステージを観て、色々な意味で「3人だな」という印象は持っていました。

鬼龍院:結局、そういう(観ている側の)「3人だな」をなくしたいんです。「4人のゴールデンボンバー」が、パブリックイメージなんだなって。

ーー反対に「パブリック」のことを考えると、一部で報道があったメンバーの復帰には批判もあると思います。

鬼龍院:じゃあ戻さなかったほうがよかったのか? というと、そうでもないと思います。当然、「戻してほしくない」という人もいるし、その意見も正しい。ただ「ステージ上でより良いパフォーマンスを、より良いボケを、より良いエンターテインメントを見せること」を考えると、3人より4人だと判断しました。まあ準備でやることはないんですけど。それにエアーバンドだからこその考えなんですけど、3人よりも4人の方がバンドっぽい・バンドらしいと思ってしまいます。

ーー「バンドっぽい」?

鬼龍院:ギターボーカル、ベースボーカル、あるいは3人編成でもバンドをやっている方はたくさんいる。それは素晴らしいですけど、「バンドに憧れた人間」がエアーバンドを作るとなったときに、3人か4人かと選ぶなら、4人編成を選ぶ。そういう単純な話です。

ーーゴールデンボンバーはエアーバンドであり、皆さんは演奏していない。だからこそ。

鬼龍院:そう、「バンドぶらない」といけないんですよ。

ーー演奏もしてないし、曲も作ってないけど、歌広場さんが替えのきかないメンバーであることが確認できました。

鬼龍院:まあ……そういうことなんでしょうかね。

――ただ、さきほど「いじる」という言葉がでましたが、復帰ライブの際のMCで歌広場さんを「いじる」際に、報道の件まで含めていじっていたように見えて、どうしても「笑えない」部分が出てきてしまっていたんです。そんなつもりはないとは思いますが。これはインタビュアーとしては出過ぎた質問かもしれませんが。

鬼龍院:そう思った方もいると思います。僕らとしても率直な意見はありがたいです。

――今更蒸し返してほしくないという方もいらっしゃるでしょうし、これは多数派の意見ではないかもしれませんが。

歌広場:でも、多数派じゃないからって、それを無視するのも違うじゃないですか。

鬼龍院:とはいえ、僕らも何百パターンくらい選択肢を考えた上で、ステージに立っています。たとえば、「全く触れないでほしい」という人と「もっと説明してほしい」という人両方を納得させることは難しい。グラデーションがある中で、僕らとしての最適解を選んだわけで。そこに違和感を覚える人が出てきてしまうのは……ある意味仕方がないことです。結局活動を「やるか/やめるか」で、色々あっても求めてくれる人がいるなら、「やる」ということに尽きます。

ーーそれでは、最後に『振り返ればケツがいる』ツアーについて、ひとことずつコメントお願いします。

歌広場:ファンの方々にお手紙をいただいたり、アルバムの手売りで直接お話する機会があったりする中で「振り付けなんかは淳くん(が踊る姿)を観ないとわからないから、ステージで踊って」「淳くんの煽りがあったほうが楽しいよ」とか、僕を必要としてくれるありがたい言葉をもらいました。このふたつは特に一生懸命やらせていただきます。今回のツアーには「下手(歌広場の立ち位置)」にいますので!

樽美酒:怪我なく健康にツアーを回りたいです。今回のツアーはハードになります、でも身体はこれまでにないくらい良い状態です。明日にでもツアーを回りたいくらい。本当に42歳にもなると、お尻のハリなんかを維持するのは大変なんですよ。おじさんのお尻は汚いですからね。

ーーなんせ、ツアータイトルですからね。責任は重大です。

樽美酒:ポップに見せなきゃいけないんですよ。これは本当に難しいことです。

喜矢武:なんとかして「去年のほうが面白かった」「歌広場がいないほうが面白いんじゃないか」と思わせたいですね! 以上です!

喜矢武豊

歌広場:本当に喜矢武さんは変わってない……。

喜矢武:っていうか、3人とか4人とか関係なく、気にならないくらい楽しいライブにしたいです。

鬼龍院:バンドの知名度に反して地方の前売りチケットは余っているんですよ。先日、地方で仕事をしていたときに、街の人から声をかけられたので「ライブ来てください」と言ったら、「チケットとれないんじゃないですか?」と言われたんです。「いやいや! 絶対一般でとれるから!」って強めに返事をしてしまいましたね。そこはもう、格好をつけている場合じゃない。お席は用意されています。丹精込めて作ったおもしろライブなので、多くの方に観ていただけたらと思っています。

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<締切:2023年5月25日(木)>

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