ZIPANG OPERA、2年ぶりライブ『風林火山』で生まれた壮大な景色 個性豊かな掛け合いや日替わり演出も見どころに

ZIPANG OPERA、2年ぶりライブの壮大な景色

 spiと心之介のデュオ曲「天照」では、先行するspiに心之介が応答する展開から、次第にふたりの声が混ざり合う。左右からふたりがタイミングよく交差する演出も、最後の壮大なサビを視覚的に盛り上げていた。一方で佐藤と福澤が競うかのような高速ラップを見せる「ツギハギ」では攻撃的にパフォーマンス。福澤が「それで行けるの?」とオーディエンスをワイルドに煽る場面も。

 それからグループ初MVが110万回再生(4月中旬現在)を突破したことも記憶に新しい「KAMINARI FLAVOR」。激しいダンスと歌を演じるなかに、一人ひとりがこの曲に惚れ込んでいることが伝わってきた。これに続くのは本編最後の「Like a Wolf」。孤高の狼たちが高らかに吠える。特にspiのミックスボイスがシルキー、そして最後は魅惑のオクターブ下で締めた。

 そして、メンバーが退場してから、スクリーンに“速報”と称した映像が流れる。これからWeb3におけるプロジェクト「Another World」を展開するという。まだメンバーたちも全貌を把握していない様子だったが、こちらの動向にも注目だ。

 アンコールでは「Day by Day」の後に、本編で披露してきた「STEER THE SHIP」や「BLAZY BLAZE」をはじめとしたメドレーを披露。終盤はメンバーが歌いながら客席を練り歩く大サービス。間近で見る推しの姿に歓喜するファンの表情が微笑ましかった。最後は再びの「KAMINARI FLAVOR」でエンディング。そして「本日はご来場、誠にありがとうございました!」という福澤の挨拶で公演は終了。

 約2年ぶりのライブ1日目は緊張感がありつつも、声出しが解禁されたファンの声援が合わさって熱量の高い空間となった。残りの3日もこれをブラッシュアップした濃い内容だったに違いない。いよいよ本格的に出航したZIPANG OPERAの次なる行先が楽しみだ。

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