ZIPANG OPERA、2年ぶりライブ『風林火山』で生まれた壮大な景色 個性豊かな掛け合いや日替わり演出も見どころに

ZIPANG OPERA、2年ぶりライブの壮大な景色

 ZIPANG OPERAが4月4日から7日の4日間、東京・品川ステラボールにて『ZIPANG OPERA 有観客&配信ライブ 〜風林火山〜』を開催した。

 本公演は2ndアルバム『風林火山』リリースに伴って開催されたもので、自主公演としては約2年ぶりとなる。全世界配信と銘打ったこともあり、音楽だけでなく映像などのこだわりも詰め込まれていた。さらに1日目「風」、2日目「林」、3日目「火」、4日目「山」と日替わりで用意された特別パフォーマンスも見どころ。そのなかでも今回は初日の模様をレポートする。

 ステージは二段組みで芝居公演のような仕様。俳優として活躍するメンバーを擁する彼ららしい試みだ。ブザーが鳴りZIPANG OPERAのロゴが映し出され、ダンサー5人が登場。低音の効いたSEとともに福澤侑、心之介、佐藤流司、spiの順番でステージイン。堂々たる姿に客席から拍手が湧いた。初手は闊歩するようなリズムの「STEER THE SHIP」。4人が流れるようにマイクを繋いでいき、続く「BLAZY BLAZE」では鳥居の映像が映し出され、中低域以下の音がガツンと体に当たった。佐藤は「盛り上がっていきましょう!」と会場を煽る。

 2曲を披露したところで、心之介が「皆さんお久しぶりです! 約2年ぶりの公演ですが、やっと出発できました。お待たせしました」と伝えた。さらにメンバーそれぞれが改めて自己紹介をしてから「Breaking Down」へ。spiと心之介、福澤と佐藤で掛け合う場面が印象的だった。

 この日の衣装も風、林、火、山、それぞれの色のアクセントカラーが施されたコンセプチュアルな仕様だ。福澤はオーバーオール風のインナーにジャケットを片腕だけ着るスタイル、佐藤はフリンジのついた上着をルーズに着こなす、spiはフードつきのインナー、ロング丈のアウターで無骨な雰囲気、心之介はショートパンツ、アクセントとして黒ベースのスニーカーにベージュのシューレースを合わせる、といった個性の異なる装い。

 セットリストはトラップビートになるドロップが特徴の「DRAMA」、鮮やかなマイクリレーと佐藤のシャウトが堪能できた「開華」、マイクスタンドを使った演出が映えた「Pieces of a Dream」と進行していく。また歌唱中に上着を脱いだ佐藤が「上着、捨てちゃった。あまりにもはだける姿がセクシーなもので」とリップサービスすると、黄色い歓声が湧いた。

 ここからが公演の目玉のひとつである、メンバーひとりをピックアップする日替わりパフォーマンスのコーナー。「風」をフィーチャーする今回は衣装チェンジした福澤が5人のダンサーを従えて舞った。ZIPANG OPERAとしての彼がラップや歌なしでダンスのみに注力する貴重な瞬間である。

 さらに衣装チェンジをした残り3人が合流して「Cherry Blossom(remix)」、続いて「DRAGON FIREWORK」や「Happy Feeling」などを短く織り交ぜたしたメドレーへ。気づけばセットリストは後半戦に差し掛かっていた。「Eye of the Storm」は車のハンドルを握るような振付が印象的。次の「Lights on Me」に渡り4人の歌声が響く。夜景と星空の映像による演出も、楽曲の世界観にリンクしている。

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