生田絵梨花、音楽番組や作品に重宝される理由 藤井風「何なんw」カバーでより注目集めるアーティストの一面
生田絵梨花が12月14日放送『2022 FNS歌謡祭 第2夜』(フジテレビ系)に出演し、藤井風の「何なんw」をピアノの弾き語りでカバーした。SNSではその演奏に対して、「『何なんw』のカバー聴いてから生田絵梨花好きになりそう」「(藤井への)リスペクトが伝わる演奏」など感動の声が相次いだ。藤井風本人もInstagramのストーリーズで拍手マークなどを並べながら「最高です」と絶賛したほどだ。
俳優としてだけではなく、音楽面でもその実力を遺憾なく発揮している生田。今回は、彼女が音楽関連の作品や番組に引っ張りだこになっている理由を紐解いていきたい。
生田のピアノ演奏家としての一面が一般的に知られるようになったのは、乃木坂46在籍時に出演したテレビ番組『芸能界特技王決定戦 TEPPEN 2014』(フジテレビ系)だ。番組ではJUDY AND MARYの「そばかす」を演奏し、ピアノ部門で高得点を記録した。また2015年には、ドラマ『残念な夫。』(フジテレビ系)でも、ピアニスト志望の高校生に扮して演奏を披露している。
乃木坂46をプロデュースする秋元康はトークアプリの755のなかで、小室哲哉が「乃木坂の生田さんのピアノは凄いよね。高いレベルの音楽の話ができる」と一目を置いていると明かしたほど(※1)。2015年4月22日放送『水曜歌謡祭』(フジテレビ系)では乃木坂46がSMAPの楽曲「夜空ノムコウ」をカバーした際、小室と生田はピアノ演奏で共演まで果たしている。
生田のピアノ演奏家としての原点は幼少期までさかのぼる。ドイツで暮らしていた4歳の頃にピアノを習い始め、日本帰国後は音楽教室へ通ったが、そこで受けた指導がスパルタだった。点数上位は演奏会へ出場できるが、下位は発表会へまわされる環境だったそうで、生田は「周りに負けないよう、追われるようにやっていました。運が良ければ演奏会に出られる平均レベルだったので、試験はとにかく辛かったです。でもなぜか続けることができて、小1から今までずっと同じ先生に習っています」(書籍『Quick Japan vol.130』(2017年/太田出版)インタビューより)と語っていた。ただ、そういった実力主義のなかで揉まれたことが、現在のピアノ演奏での活躍につながっているのではないか。
2015年春には音楽大学へ進学し、演奏技術をさらに磨きあげていった。そして乃木坂46のステージでもピアノ演奏を披露することが増えた。生田は「自分の軸はなんだろう、ということをいつも考えていて。誰がやっても同じことじゃなくて、このグループの中で、自分だからできることってなんだろうって考えたときに、ちっちゃい頃からやって来たピアノだなって思ったんです。強みって、時間をかけないと出てこないものじゃないですか。ぱっと思いついて人が真似できることじゃないから、それを磨こうと思ったんです」(『Quick Japan vol.130』)と、積極的に演奏するようになった理由を語っている。
次々と新しい才能が生まれるグループ内、そしてアイドル界のなかで生き残るために、ストイックな姿勢でピアノに打ちこんだことが、各関係者からの高評価やピアノ演奏の信頼へとつながった。だから番組や作品に求められる存在になったのではないだろうか。