JO1、INI、BE:FIRST…ボーイズグループシーン隆盛の礎を築いたDa-iCEの存在 情熱と新鮮さで続く躍進

 以上の3組はオーディション番組から誕生したグループだが、それとはまた違ったルートで人気を博したのがTHE SUPER FRUITだ。彼らは「つばさレコーズ」が昨年10月に設立した「つばさ男子プロダクション」 からデビューした7人組のボーイズグループで、そのグループ名には「フルーツのように“あると嬉しい”特別な存在になれるように」という願いや、「新鮮さをいつまでも届ける」という意味が込められている。そのため、メンバー1人ひとりにフルーツをイメージしてつけられたカラーがあり、衣装もカラフルでフレッシュ感が前面に打ち出されている。彼らが有名になったのは、1stシングル曲「チグハグ」がTikTokで“バズった”のがきっかけ。中毒性のあるリズムとキャッチーな振り付けはそのマネのしやすさも相まって、子どもから大人まで大人気に。マイナビティーンズラボによる「2022年ティーンが選ぶトレンドランキング」でもTikTokで失敗エピソードを話した後に楽曲を紹介する言葉「それでは聞いてください、チグハグ」が“コト部門”で一位を獲得した(※1)。親しみやすい王道のアイドルである一方、従来の“男らしさ”に捉われない中性的なビジュアルや中身も10代、20代の若者から支持を受けている理由の一つだ。

THE SUPER FRUIT - チグハグ[Official Music Video]

 こうしたボーイズグループ隆盛の礎を築いたのが、5人組ダンス&ボーカルグループ、Da-iCEだ。彼らは結成11年目で、いわゆるボーイズグループにとって不遇の時代を6面(ファンの呼称)とともに乗り越えてきた。一曲一曲に魂を込めて自分たちの実力を世間に示し続け、その努力と6面の熱い想いがようやく身を結び、ドラマ『極主夫道』(日本テレビ系)の主題歌としても知られる「CITRUS」で昨年の日本レコード大賞を受賞。紙吹雪が舞うステージ上で圧巻のパフォーマンスを披露したDa-iCEは、後輩のボーイズグループにとって希望の象徴になったに違いない。Da-iCEとは10年来の付き合いであるSKY-HIものちに、「BE:FIRSTは年齢が10代から20代で、その年代のいわゆる歌って踊る男の子の憧れや希望がDa-iCEなのかなと思います」と語っている(※2)。

 しかし、Da-iCEの躍進はここでとどまることはなく、今年8月にリリースした配信限定シングル『イマ』収録のサマーソング「スターマイン」でさらなる快挙を達成する。同曲はTikTokでの楽曲再生数が3億回突破。バイブス急上昇間違いなしのパワフルなメロディにDa-iCEの大人な色気も加わった楽曲の良さもさることながら、その世界観を表現したMVの再生回数が自身最速で1000万回を突破し、『MTV VMAJ 2022』で「MTV Breakthrough Song」を初受賞した。11月10日放送の『ベストヒット歌謡祭2022』(日本テレビ系)における約50人のサンバ隊とのパフォーマンスも大きな話題となり、リリースから4カ月経った今も各音楽配信サービスのデイリーランキングからそのタイトルが消えることはない。数十発から数百発におよぶ“速射連発花火”を意味するタイトル通り、「CITRUS」に続く二度目のヒットを求める世間からの声にしっかり応えた形になる。なお、「スターマイン」は今年の『レコード大賞』でまたもや優秀作品賞に選ばれており、2年連続での大賞受賞も夢ではない。12月14日には『2022 FNS歌謡祭』第2夜に登場し、その衰えぬ情熱と新鮮さで私たちをワクワクさせ続けてくれる彼らの、現時点における“最高”を見届けてほしい。

Da-iCE / 「スターマイン」Music Video

※1:https://teenslab.mynavi.jp/column/trendranking2022/
※2:https://news.j-wave.co.jp/2022/04/content-27.html

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