King & Prince、KOH+、ORANGE RANGE、adieu……9月14日リリースの新譜4作をレビュー

ORANGE RANGE『Double Circle』

 結成21年目を迎えたORANGE RANGEが、2018年の『ELEVEN PIECE』以来、約4年ぶりのフルアルバムをリリース。2022年に制作された楽曲を集めたDisc1と、前作以降に配信リリースされた楽曲を収録したDisc2の全14曲を収録。パワフルな曲調と遊び心あふれる歌詞が持ち味のORANGE RANGEワールドが全編にわたって繰り広げられる。驚くべきは幅広いサウンドスタイル。ラテン、ヒップホップ、レゲエ、80’s、そして自分たちのルーツでもある沖縄音楽と、年代もジャンルも軽々と飛び越えた先で奏でる音楽は、ひらすらにポジティブで痛快。「Pantyna feat. ソイソース」「Love of Summer」「Typhoon」と、夏をテーマにした楽曲も数曲盛り込まれ、夏ソングの雄たる存在感も示している。すでにベテランの域に達してもなお、ノリとテンション、そして下心を維持し続ける姿勢に、まぶしさと尊敬の念が堪えない。(渡部)

ORANGE RANGE「Pantyna feat.ソイソース」

adieu『adieu 3』

 俳優・上白石萌歌の表現者としての側面を創り出すプロジェクト、adieuの3rdミニアルバム。6曲のうち5曲のアレンジをYaffleが手掛け、(6曲目の「ワイン」は小袋成彬が作詞・作曲・編曲を担当)、気鋭の作家陣が提供した楽曲とadieuの繊細で儚いボーカルをマリアージュさせている。オルタナフォーク、エレクトロニカがゆったりと溶け合うサウンドメイク、ノスタルジックな気分を誘うメロディ、映像喚起力に優れた歌詞のバランスも絶妙。個人的ベストトラックは、シンガーソングライターの柴田聡子のペンによる「夏の限り」。夏の終わり、思春期に差し掛かった“あなた”と“わたし”の揺れ動く関係性を、透明感と切なさを滲ませる歌が美しく映し出す。(森)

[adieu 3] all songs preview

King & Prince、永瀬廉センター曲が示す5人のバランスの良さ 新たな表情見せる振り幅と安定感が武器に

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