0.1gの誤算、“小学生以下限定”ワンマンで示した新しい層へのアプローチ　ヴィジュアル系シーンで築く独自の活動方針

　途中、メンバーが「大丈夫？ 怖くない？」と子どもたちに声をかけると、「動画でみてるからこわくない！」と可愛い声が返ってきた。彼らが子どもから人気を集めたのは、SNSを通した活動の影響が大きい。“日本一バズる4人組V系バンド”を掲げている0.1gの誤算は、YouTubeやTikTokでの活動にも力をいれており、曲の振り付け動画や“ヴィジュアル系あるある”、バンギャルのノリにフォーカスした動画など、様々なコンテンツを発信している。中には数百万再生を突破している人気動画もあり、SNS上で大きな注目を集めているのだ。

　この日もメンバーが曲の振り付けをレクチャーすると、すでに動画で予習済みらしく踊りなれている子が多かった。中には、「将来YouTuberになりたいから、本物のYouTuberに会いたくてライブに来た」という子もいたというから驚きだ。彼らがヴィジュアル系シーンの中で完全に独自の活動方針を築き、新しいやり方で新しい層の開拓に成功していることを改めて実感させられた。

　ライブは約50分と短めではあったものの、大盛況のうちに幕を閉じた。来場した子どもたちは、夏休み明け、友だちに「ヴィジュアル系のライブみたよ」と話すのだろうか。そう考えると、『はじめてのゆうがいVol.2』が開催される日もそう遠くないのかもしれない。