渡辺美里と佐橋佳幸が振り返る、33年ぶりの伝説のライブの続き 共に音楽シーン走ってきた関係性も語る
33年間の時の流れを感じてもらえるコンサートになった
ーー『パイナップルロマンスのその先へ“雨のバカ~”2022』は、先ほど“メドレー大作戦”と言われていた、二部の怒濤のメドレーも圧巻ですね。
渡辺:一部は5枚目のアルバムまでだけど、その後、15枚も出していますので(笑)、これをまとめるとなるとメドレーも入れて、このメンバーでないと難しかったと思います。
佐橋:やっぱり美里はすごいなと思ったのは、メドレーにするためにサイズを変えているのに歌詞を完璧に覚えていること。「いけない! 2番歌っちゃった!」っていうのがまったくないんだもん。
渡辺:やっとわかった(笑)?
佐橋:プロンプターなし、すべて覚えているのは天晴れだよ。
渡辺:今回はメンバーにもこれだけボリュームたっぷりの演奏をお願いしているので、私もプロンプターに頼るわけにはいかないし、自分が歌いたいものが明確に見えていたので、なんとか頑張れました。
佐橋:長いロードでやっていくと、高いキーが続く曲はしんどいから半音下げるとかあるんですけど、今回は僕がバンマス時代に馴染みがある曲が、馴染みのあるキーでできたのはグランドマスターとしても有り難かった。
渡辺:今回は全曲そうですね。佐橋くん以降、バンマスは山本拓夫くん、有賀くん、スパム春日井くん、奥野真哉さんなど変遷してきましたが、素晴らしいミュージシャンたちと音楽がワクワクするような現場にいられたのは幸せですね。
佐橋:斎藤有太くんも、美里のツアーがキャリアの始まりだったんだよね。
渡辺:かつて大村さんが若手の佐橋くんを起用したように、佐橋くんも今の若い人を採用できる柔軟性があると思うし、世代を超えて風通しのいい繋がりが生まれていくといいですよね。私はそういう人たちに恵まれて、一緒に音楽をつくってきたのは大きな財産だと思っています。
佐橋:80年代に何が起こっていたかということをもっと見直してもいい時期だと思うんですよ。その時代なりに、クリエイティビティは高かったことを僕らの世代も伝えていきたいね。
――デビュー30周年の時の「オーディナリー・ライフ」も終盤の良い位置で聴かせてくれましたね。
佐橋:自分で作曲して言うのも何ですが、今回、ライブで演奏して思ったけど、本当にいい曲だよね。さすがセトリの女王だよ。俺もグッと来たもん。
渡辺:自分の中でも、あの西武球場のその先のほうがずっと長くて、このメンバーと音楽をやれる喜びをあらためて感じながら「オーディナリー・ライフ」は歌いました。1989年からの33年間の時の流れを、みなさんも自分の人生と重ねながら聴いてもらえると思うし、佐橋くんや歴代メンバーの思いも含めて、大きな流れを感じてもらえるコンサートになったんじゃないかなと思います。
佐橋:うまくまとめましたね! さすがです!
■番組情報
『渡辺美里スペシャルライブ パイナップルロマンスのその先へ“雨のバカ~”2022』
2022年6月26日(日)午後4:00 WOWOWライブ、WOWOWオンデマンド
※放送終了後~2週間アーカイブ配信あり
収録日:2022年5月5日
収録場所:東京 LINE CUBE SHIBUYA
渡辺美里座談会 パイナップルロマンスのその後に 美里会議
6月26日(日)午後4:00 WOWOWオンデマンド
※アーカイブ配信あり
※この番組はWOWOWオンデマンドの無料トライアル対象外