ジュース・ワールドのレガシーを紐解く 多くのリスナーが共鳴する等身大の繊細さ

 2021年12月10日にリリースされた2枚目の遺作『Fighting Demons』はBillboard 200で初登場2位を獲得し、12月16日にはアルバムに伴いドキュメンタリー『Juice WRLD: Into the Abyss』もHBOで公開された。BTS・SUGAとのコラボ曲「Girl Of My Dreams」は今回のSpotify「トップ50(グローバル)」にて28位、ジャスティン・ビーバーとのコラボ「Wandered To LA」が33位にチャートインした。

「Girl Of My Dreams」(with Suga from BTS) 
「Wandered To LA」(with Justin Bieber )

 亡くなってから2年が経った今でも、多くの若者がジュース・ワールドの音楽に共鳴している。自身の等身大の繊細さと、心のダークな部分を表現する彼に救われた人も多いだろう。ジュース・ワールドは1stアルバム『Goodbye & Good Riddance』をリリースした際にも、Beats 1(現Apple Music 1)のインタビューで、「自分が抱えている問題を伝え、聴いた人がたちが抱えている問題を乗り越える手助けをしたい(※4)」と語っていた。また、Vulture誌に登場した際も、「ドラッグで苦しんでいる人を馬鹿にするのではなく、その人の状況を理解して、手助けをしたい。そのようにして手を差し伸べるのが正解だと思う(※5)」とも語っており、今まで自身の憂鬱を否定された若者たちの救いになろうとしていたことが伝わってくる。彼は自分が赤裸々に語ることにより、リスナーが抱える不安を解消しようとしていた存在であった。若く、繊細さを等身大の感情として表現している彼の言葉は、亡くなった後もファンの心に残り続けている。

(※1)https://www.riaa.com/gold-platinum/?tab_active=default-award&ar=Juice+Wrld&ti=Goodbye+%26+Good+Riddance&format=Album&type=#search_section
(※2)https://www.billboard.com/pro/juice-wrld-billboard-200-no-1-album-death-race-for-love/
(※3)https://www.complex.com/music/2020/07/juice-wrld-joins-drake-and-the-beatles-as-only-acts-to-have-5-songs-in-billboard-top-10
(※4)https://hiphopdx.com/news/id.46954/title.juice-wrld-talks-next-project-premieres-new-single-lean-wit-me-on-beats-1
(※5)https://www.vulture.com/2019/12/juice-wrld-profile.html

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