Little Glee Monster manakaに聞く、ソロプロジェクト cat march始動の背景 グループへの思いも明かす

リトグリ manaka、ソロプロジェクト始動の背景

 Little Glee Monsterのmanakaが、自身が作詞作曲した楽曲をリリースしていくソロプロジェクト“cat march”を始動させた。第1弾プロダクツとして、12月15日には24歳のシンガーソングライター/トラックメイカーのMomをアレンジャーに迎えたローファイR&B「good」と、自身で編曲までを手がけた「dreamer」の2曲を配信リリースする。老若男女に愛される国民的ボーカルグループの一員である彼女が、コロナ禍の昨年12月に二十歳を迎えた1年後の今、作詞作曲だけでなく、ジャケットのアートワークやMV撮影までも自身で行うDIY精神を携えたソロプロジェクトを始めた理由とは。(永堀アツオ)

Little Glee Monsterが軸ということは絶対に揺るがない

――まず、ソロプロジェクトを始めようと思ったきっかけから聞かせてください。

manaka:もともと自分自身が好きなものがしっかりあったので、いつか作詞作曲も含めて、自分で楽曲を作って歌うことをやっていきたいという思いがずっとあったんですね。ただ、ちゃんと具体的な提案ができるようになるまではずっと温めておこうと思っていたんですけど、2020年にちゃんと打ち込みを始めて、その年の終わりくらいにやっと、音楽的なところも含めて、自分自身でやりたいことが具体的に提案できるようになった確信があって。じゃあ、21歳になるタイミングでプロジェクトを始動できるように動いていこうという形で頑張ってきて、ようやく今という感じです。

――ちょうど一年前に二十歳の誕生日を迎えて。その時は「ソロデビューしたいというわけではなく、いろいろなクリエイターの方と自分が好きな音楽を作ってみたい」と言っていましたよね。

manaka:そうですね。ソロデビューしたい!という熱い野望みたいなのではなくて。あくまでも、Little Glee Monster(以下リトグリ)が軸ということは絶対に揺るがない。だから、本当はもっとひっそりやっていこうかなと思っていたんですけど、ありがたいことに「LG21」のwebキャンペーンのお話をいただいたこともあって、流れ的にちゃんと発表する形になりました。実際はこっそりやっていこうと企んでいたので、皆さんが大きく反応してくれたのも予想外で嬉しかったです。

――その“大きな反応”ですが、リトグリファンの中には心配をしている人もいるようです。

manaka:「リトグリをやめちゃうんじゃないか」っていう声をたくさん見つけて、「あ、そんな反応もあるんだな」って、まずは驚きました。断言しておきたいんですけど、7年間も色々な気持ちで積み重ねてきたグループなのでそんな簡単にやめるっていう選択肢は私の中にないです。そこは絶対に安心してもらいたいなとすごく思っています。

――「グループ活動に軸を置きながら」、同時進行でソロ活動もしていくってことですよね。しつこくて申し訳ないですけど。

manaka:あははは。そうですね。リトグリが好きって気持ちは変わらないし、リトグリでしかできないことはやっぱりたくさんあって。でも、長いことやってきているので、自分自身が良い慣れを感じているというか。ちょっとやそっとのハプニングでは動じないっていう気持ちもあるんですよ。気持ち的な面でも、歌的な面でも、動じずにできるようになった。同時に凝り固まってきたなって思うところもたくさんあるんですね。だからこそ、リトグリをよりよくするためにも、自分自身の好きなものや好奇心を別のところにも注ぎたいというか。まずは自分自身が大きくなることによって、リトグリももっともっとパワーアップしていくんじゃないかという風に、ここ2〜3年で強く思うようになりました。それで、ソロで獲得した力をグループにも活かせるようにしたいというのは絶対的な気持ちで。グループはグループで、これからも変わらずに5人で楽しいものを作り続けたいし、同時に頑張っていけたらいいなと思っています。ただ、音楽以外にやりたいことはないっていうのが、一番正直な気持ちですね。

――メンバーはmanakaさんがソロ活動を始めたことに関して何か言ってますか?

manaka:例えば、かれんはミュージカルに出たいっていう夢があったり、メンバーそれぞれ興味があることが違うんですね。私たち5人ともが、それぞれがやりたいことをやって、リトグリに持って帰るっていう認識なので、ソロ活動自体にはすごく喜んでくれてます。ただ、ソロプロジェクトを動かすことは報告はしたけど、曲はまだ聴いてもらってないんですよ。「聴いて」って言って聴いてもらって、悪いことを言えないっていう状態には絶対したくなくて(笑)。メンバーの関心度として、個人的にいいなって思ったら連絡をくれるくらいの距離感が良いなと思っています。だから、世間の皆さんと同じタイミングで聴くことになると思いますね。

――そうなんですね(笑)。メンバーのリアクションも楽しみですが、最初に言っていた「自分自身が好きなもの」というのは具体的にはどういうものですか。

manaka:本当に幅広くて。スティーヴ・レイシー(全ての楽曲をiPhoneで作る22歳のギタリストでビートメイカー)やBlood Orange(=デヴ・ハインズ。ソランジュやスカイ・フェレイラを手がけるプロデューサーでR&B系のソロアーティスト)も好きだし、セガ・ボデガ(グラスゴー発の男性シンガーソングライターで甘いウィスパーボイスが特徴的)とか……。

——欧米のヒットチャートではなく、インディーズまで聴いてるのも意外ですよね。

manaka:「そういうのが好きなの?」ってよく言われます(笑)。そういう、好きなもののそれぞれの要素を自分の中に織り込んで、色々なことを良いとこどりでやっていけたらなという感じです。今曲を作っている段階でも、実際に聴いてもらわないと、「こういうジャンル」っていうのが本当に難しいなって思っています。

――では、具体的にはどんなところから始めていったんですか?

manaka:打ち込みを始めるまではギターや鼻歌をデモに残しておいたんですけど、自分自身の頭の中にあるものを100でデモに起こせないのがすごく気がかりだったんですね。それで、2020年前半、ライブが延期になってしまったときに、打ち込みを始めて。私はキーボードは弾けないので、自分で面白い音を探していって、パソコンで組み替えるっていう感じで作っています。やったことないものに触れるっていう気持ちもあったので、本当に楽しかったですし、打ち込みを始めたことはすごく大きかったです。自分がやりたい音楽を表現しやすかったですね。

――1年前にお話を聞いたときは、音楽プロデューサーやクリエイターが作った曲に、manakaさんがボーカリストとして参加するものをイメージしてたんですよ。作詞作曲を全部自分でやるというのも最初からのアイデアでしたか?

manaka:作詞作曲は絶対自分がやると決めていました。ただ、アレンジ面では、自分が作ったものがどんどんいい意味で違う形になっていったり、面白いものになっていったりするのを、色々なクリエイターの方と一緒に作っていきたいなっていう気持ちはあって。なかなか「この人!」っていう人を見つけにくいので、今回も1曲はアレンジも自分でやってみて。これからも誰かいい人が見つかったら一緒に作っていきたいと思うんですけど、まずは自分自身がちゃんと成長していかなきゃと思ってます。

もっと楽しくやるためにも自分がうまくなりたい

――ソロプロジェクト名「cat march」にはどんな意味がありますか?

manaka:私、気分屋なんですよ。普段の私を知ってくれている人から、「性格が猫っぽいよね」ってずっと言われてたんです。だから、catは入れたいなと思ってました。marchっていうのは猫の行進っていうことで、猫のようにバーッと走るときもあれば、のんびり歩くときもあるような、気まぐれでこの自分のソロ活動をやれたらいいなっていう思いも込めました。でも、なんていう名義にしようか、めっちゃ迷ってたんですよ。考えながら歩いているときに、黒猫がぶつかってきたんですね。それで、「あ、これにしよう!」って思ったんです。

――運命的ですね。そして、ついに12月15日に配信で2曲リリースされますが、先に作ったのは?

manaka:「dreamer」ですね。これは去年かな。もともとのデモは打ち込み始めたてくらいの時に作ったので、今回は使う予定ではなかったんです。それで全然違う曲を進めていたんですけど、明治プロビオヨーグルトLG21(以下LG21)のタイアップのお話をいただいたときに、「dreamer」が合いそうな気がして。提案させてもらったら「この曲でいきましょう」と使っていただけることになったんです。

——合いそうだったというのは、どの辺りが?

manaka:いただいた資料がパッと華やかで明るくて前向きな感じというよりは、クールな感じがあったんですね。あと、資料のカラーがめちゃめちゃ青だったんですよ。

——「LG21」のパッケージも青いですもんね。

manaka:そうなんですよ。涼しさと明るさが「dreamer」にはすごくあると思っていて。ただ華やかでポップな曲というよりは、どこか風が通っているような冷たさもある曲だなと思ったので、そういう面で合うかなと思いました。

——もともとはどんなイメージで作りはじめた曲だったんですか。

manaka:シンセでコードみたいなのを弾いていて、面白いメロディをつけてリズムをつけてっていう感じで作っていって。「dreamer」は疲れた帰り道に聴いても楽しんでもらえるんじゃないかなと思うんですけど、歌詞は、LG21のプロジェクトにも合うようにっていう意味を込めて言葉を選んでいます。恋愛の歌にもとれますし、夢に対しての思いみたいな風にもとれる。サビの〈はしゃぎ疲れ/眠る君に僕は〉のところとか、人を想像してもいいんですけど、LG21のタイアップ楽曲としては、それが追いかけている夢っていう風にはまればいいなと思って作りました。

――ソロプロジェクトも夢の1つですよね。この曲では、一人で作詞、作曲、アレンジ、トラックまで手掛けていますが、ご自身にとってはどんな経験になりましたか?

manaka:これからも、ここが磨いていく部分だなっていう確信に変わりましたね。アレンジも含め自分でやれる方が、頭の中のやりたいことをよりきっちり作りきるっていう面で、すごく大事なことだなってわかりました。もちろん、大変さも知ったし、だからこそ、もっと楽しくやるためにも自分がうまくなりたいっていう気持ちも芽生えたので、いいスタートの切り方かなと思います。

――頭の中にあった楽想が全部表現できましたか? とてもいろんなサウンドがコラージュされてますよね。

manaka:「dreamer」は本当に色々な面白い音を組み合わせて作ってますね。全部やってみて、「好きなことってこんなにあっという間に時間が過ぎるんだな」と感じられたことも嬉しかったです。

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