でんぱ組.incエンディングインタビュー：藤咲彩音　「言霊はある！」活動から学んだ“言葉”にすることの大切さ

　でんぱ組.incが、2025年1月4日、5日幕張イベントホールで開催する『でんぱ組.inc THE ENDING「宇宙を救うのはきっと、でんぱ組.inc！」』をもってエンディングを迎える。

　2009年に秋葉原・ディアステージにて誕生したでんぱ組.incは、「萌えキュンソングを世界にお届け」をキャッチフレーズに、“戦国時代”と呼ばれた2010年代アイドルシーンで頭角を表したアイドルグループだ。電波ソングを基調とした楽曲、ユーモアあふれる振付やフォーメーションによるライブパフォーマンスに定評があり、数々のイベントに出演しファンを拡大。日本武道館や国立代々木競技場第一体育館、幕張メッセなど大規模会場でのワンマンライブを成功させ、海外ライブも経験した。さまざまなメンバー変遷を経て、現在は古川未鈴、相沢梨紗、藤咲彩音、鹿目凛、天沢璃人、小鳩りあ、高咲陽菜の7名で活動しており、その16年の歴史に幕を下ろすこととなった。

　リアルサウンドでは、エンディングを目前に控えたメンバー一人ひとりにメールインタビューを行うことができた。残された時間をどのように過ごし、グループにどのような想いを抱いているのか。ここでは、ピンキー！こと藤咲彩音のでんぱ組.incとして最後の言葉を届けたい。（編集部）

藤咲彩音「でんぱ組.incはエネルギー」

ーーエンディングを迎えることが決まった際の率直な心境について教えてください。

　でんぱ組.incもエンディングを迎える最終回があるのかと驚きの気持ちと、寂しい気持ちと、みんなとどんな最終回が作れるのか少し気になる気持ちと、とにかく気持ちがごちゃ混ぜでした。

ーーエンディングまでの期間を過ごす上で心がけていること、意識していることはありますか。

　みんなが抱える寂しさも楽しさも全部受け止めて、いつも通り全力ではしゃいで全力で踊って、今をしっかり生きることを決めていました。

ーーでんぱ組.incのメンバーになってから現在までのターニングポイントを3つ教えてください。

・「『キラキラチューン』のMV撮影」
　当時学生だったのもあり部活のような感覚があったのですが、MV撮影中に、これは仕事だ！　と意識するようになりました。

・「舞台『ギア-GEAR-』East Version に出演」
　毎回違うメンバーと言葉を交わさないで一つの舞台を作り上げる難しさに直面しましたが、人と向き合うことの大切さを改めて学びました。

・「でんぱ組.inc初めての10人体制」
　後輩がドン！　と増え、みりんちゃん（古川未鈴）も産休に入り新しいことだらけでしたが、みんなに支えられながら自分のやるべきことが少しずつ定まった時期でした。

ーー「でんぱ組.incのメンバーでよかった」と思ったのはどんな時ですか？

　加入当時アニメやコスプレなどが世に馴染んでいなかった時代だったので、でんぱ組に入って「自分はコスプレが好きです！」と公言できたことが嬉しかった。

ーーここまでの活動の中で一番辛かったのはどんな時ですか。

　「自分の言葉で喋れていない」という自分の弱点を克服しなければいけなかった時期、ファンのみんなが「一緒に頑張ろうね」と言ってくれた言葉に何度も救われて1人で頑張ろうとしないことに気付かされました。

ーーでんぱ組.incの楽曲の中で歌うのが好きな曲、パフォーマンスが好きな曲を教えてください。

＜歌うのが好きな曲＞
「STAR☆ットしちゃうぜ春だしね」
　サビと落ちサビ前の高音が一番自分が出しやすい。

＜パフォーマンスが好きな曲＞
「形而上学的、魔法」
　得意なパントマイムが入ってるのと、音を身体で吸収して息を吸うように踊ることができるので。

ーーもっとも印象に残っているライブやイベントは？

　『サクラあっぱれーしょん』のリリースイベント。学校の卒業式終わりにダッシュで向かって、メンバーやファンのみんながお祝いしてくれました。学校も大切な場所だけど、自分にとってでんぱ組は人生なんだなあと改めて思えた日。

ーーでんぱ組.incのメンバーとなった当時と現在、ご自身の中で変化したこと、成長したと感じるところはどんなところですか？　また、でんぱ組.incの活動を通して得たものはなんですか？

　でんぱ組の活動を通して得たものは、自分の好きなことは好きと言っていい、言霊はある！　言葉にすることが苦手だったけど、言葉にしなければ伝わらないことがたくさんあったし、言葉にすることで夢が叶った瞬間が多かった。

ーーエンディングを迎える今だからこそ言えることはありますか。または、エンディングを迎える前に言っておきたいことがあれば教えてください。

　本当は47都道府県ツアーやりたかった！！　ワールドワイドツアーもやりたかった！！

ーーあなたにとってのでんぱ組.incとは。またはでんぱ組.incというグループを一言で表現すると？

　エネルギー

ーーファンのみなさんへメッセージをお願いします。

　でんぱ組.incはエンディングを迎えるけど一生消えるわけではないし、みんなの中のセーブポイントを思い出していつでも頼ってください。君の未来を明るく照らすなんてお茶の子さいさいさい！

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