Snow Manはどんな時でもファンのことを大切にする――9人が伝えたかったこと ツアー『RAYS』を振り返る

 「どんな時でもファンのことを最大限考えているグループ」――。12月15日に東京ドームで行われた『Snow Man Dome Tour 2024 RAYS』を見て、そう感じた。

『Snow Man Dome Tour 2024 RAYS』東京ドーム公演

 まずは映像に合わせてメンバーがステージに登場したのだが、とにかく派手で観ているだけでもテンションが上がる。目黒蓮は上空からスライダー、向井康二は炎の特効のなか、阿部亮平は水の特効のなか、深澤辰哉はトロッコ、渡辺翔太はメインステージの階段、宮舘涼太は煙管を思わせる霧のなか、岩本照はアリーナの下手側からバイクで、佐久間大介はポップアップ、ラウールは上空から気球、とそれぞれのキャラクターやイメージに合った登場をして、客席を一気に沸かせていた。

 この日披露されたのは、アンコール含めて全35曲。まずは、4thアルバム『RAYS』リード曲の「EMPIRE」でライブがスタートした。モーツァルトの「交響曲 第25番 ト短調」をサンプリングしているだけあって、どこか荘厳さを感じる同曲にふさわしい、高さ12mの噴水と約500発の炎の演出でド派手にオープニングを飾る。視覚でファンを楽しませていく。

 また、一体感もバッチリ。自己紹介曲である「Nine Snow Flash」ではコールアンドレスポンスで絆を深めるだけでなく、“沸きポイント”であるメンバーのひと言でも胸キュンを届けていった。ほかにも「俺たちに続いて、“イーアルサンスー”いくよー!」(深澤)、「Snow Manコールで声出そう!」(渡辺)と一緒に声を出していったり、MC中のYouTube生配信でも佐久間が「東京ドームのみんな、盛り上がってるかー!」と観客を煽って一体感を出し、全員で盛り上がる楽しさを演出していた。

 そして、なんと言っても印象的だったのは、メンバーが会場の様々な場所に近づいていたことだ。「Dangerholic」では高さ5.5m、幅26.5mの巨大ムービングステージが始動。その迫力で会場の5万5000人を圧倒していく一方で、バックステージに移動するまでのあいだ、ムービングステージの下の観客や距離が近くなった上階の観客に手を振っていく。

 また「ブラザービート」や「One」、「DA BOMB」、「Party! Party! Party」、渡辺と向井の「星のうた」、深澤と阿部と宮舘の「ナイトスケープ」、目黒と佐久間の「Hot Flow」、岩本とラウールの「GLITCH」は、さまざまなステージでパフォーマンス。ほかにも「POWEEEEER」、「君の彼氏になりたい。」では、アリーナをトロッコで移動し、どの席からでも9人の姿が見える仕組みになっていた。

『Snow Man Dome Tour 2024 RAYS』東京ドーム公演

 さらに目玉だったのは、地上から約24mまで上昇する気球に乗ってのパフォーマンスだったのではないだろうか。渡辺&向井、岩本&深澤、ラウール、阿部&目黒、宮舘&佐久間と分かれて乗り込み、「Snow World」、「ドレス&タキシード」を披露。筆者は2階後方の記者席にいたが、そこよりもだいぶ高い位置まで上がっていたため、最上階のほうでもかなり近くでメンバーを目視できたのではないだろうか。地上にゆっくり下がっていく際には、もちろん2階席も彼らと近くに感じられたはずだ。また、「ドレス&タキシード」終わりでステージに戻るかと思いきや、「スタートライン」で再び気球は上昇。気球に乗りながら上から下まで笑顔でまんべんなく手を振っていたメンバーたちの姿からは、「どこの席にいても精一杯楽しませる」という気持ちが伝わってきた。

 続く「気球に乗りすぎて大胸筋がヘロヘロやで!」という向井のセリフで始まった「HELLO HELLO」では、なぜか最後にメンバーが円になり、楽しそうにグルグル回っていた。その後の「君は僕のもの」でも、渡辺と目黒が肩を組んでピョンピョン飛び跳ねると、ほかのメンバーもつられてピョンピョンとジャンプ。Snow Manならではのわちゃわちゃした雰囲気で会場を楽しませる。

 それでいて、「ガシガシ踊るかっこいいSnow Man」もしっかりと表現。「BREAKOUT」、「LOVE TRIGGER」、「リンディーララ」、「Grandeur」、「Wha cha cha」などで迫力あるダンスを披露。Snow Manはダンスでもしっかり魅せられるグループがゆえ、ファンのなかにはバチバチに踊る9人の姿が好きな者も少なくない。ライブ全編を通してダンスナンバーが散りばめられていたため、終始「かっこいいSnow Man」が楽しめるセットリストだったのではないだろうか。

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