Kan Sanoが語る、ディアンジェロやJ・ディラがJ-POPに与えた影響 『Kan Sano Talks About Pop Music』第3回(後編)

Kan Sanoが語る、ディアンジェロが日本に与えた影響

J・ディラ&ディアンジェロが日本に与えた影響

 かなりクセの強いリズムの取り方ですし、ヒップホップも、その後トラップなど新しいビートが流行ったので、ディアンジェロみたいなドランクビートを思いっきり取り入れたJ-POPはいまだにあまりなくて。けど、J-POPシーンで活動している人の話を聞くと「ディアンジェロがすごく好き」とか、「J・ディラをめっちゃ聴いてた」っていう人が最近は増えてきている印象ですね。日本だとNujabesというビートメイカーが有名ですけど、彼もJ・ディラの影響を受けていますし、今はまたその影響を受けた新しいアーティストも出てきていたりといったことも起きています。

ドランクビートを活かしたアレンジの工夫

 僕はわかりやすいメロディとか、ちょっと歌えるフレーズとか、そういうものが好きなので、僕が作る場合は、ディアンジェロ的な複雑なドランクビートとジャズっぽいハーモニーでも、メロディは歌える感じにしておくことでバランスを取っているんです。

 Ovall「Take U To Somewhere」はゆったり流れていく曲なんですけど、リズムの根底にあるのはドランクビートだったり、僕の「Stars In Your Eyes」という曲は、ドラムに対してピアノがすごく後ろのノリで演奏している曲になっています。実際に音源を聴いてもらうとわかると思うので、ぜひチェックしてみてください。

Kan Sano - Stars In Your Eyes [Official Music Video]

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