浪川大輔、TRD（近藤孝行＆小野大輔）、STREET STORY……それぞれの信念が込められた男性声優の注目作

沢城千春がアコースティックに原点回帰

　沢城みゆきの実弟で、ドラマ『声優探偵』（テレビ東京系）で主演も務めた声優の沢城千春と、SEPTALUCKのボーカル＝FinによるロックバンドのSTREET STORYが、初のアコースティックシングル『A-Collection』をリリース。今作は、2019年にリリースした1stシングル『もっと明日へ』に収録された3曲をアコースティックバージョンで収録したものとなる。

　夢を追いかける真っ直ぐな思いを歌った「もっと明日へ」。沢城が2018年に出演したアニメ『Caligula -カリギュラ-』（TOKYO MXほか）からタイトルを取った「Caligula」とソリッドなメロディの「ELLEN」は、どんな逆境に立たされても、もがきながら現実と向き合う姿が歌われ、今の時代だからこそ響くメッセージが感じられる。もともとは熱いバンドサウンドで歌われていた3曲だが、アコースティックアレンジによって言葉が際立ち、そこに込められた前向きなメッセージが浮き彫りになった。

　ニコニコ生放送『チハ生』でアコギを弾いていたことをきっかけに結成され、HYのような温かいバンドになりたいとHYの楽曲からStreet Storyとバンド名が付けられた。原点はアコースティック。沢城がなりたかったものに、より一歩近づくことができた1枚だと言えるだろう。

■榑林史章
「山椒は小粒でピリリと辛い」がモットー。大東文化大卒後、ミュージック・リサーチ、THE BEST☆HIT編集を経て音楽ライターに。演歌からジャズ／クラシック、ロック、J-POP、アニソン／ボカロまでオールジャンルに対応し、これまでに5,000本近くのアーティストのインタビューを担当。主な執筆媒体はCDジャーナル､MusicVoice､リアルサウンド､music UP’s､アニメディア､B.L.T. VOICE GIRLS他、広告媒体等。2013年からは7年間、日本工学院ミュージックカレッジで非常勤講師を務めた経験も。