浪川大輔、TRD(近藤孝行&小野大輔)、STREET STORY……それぞれの信念が込められた男性声優の注目作

 浪川大輔、近藤孝行と小野大輔によるTRD(トラッド)、沢城千春率いるSTREET STORY。声優として活躍する一方で、アーティストとして音楽活動も行ってきた男性声優たちが続々と新作をリリース。自らを振り返りながら次の道を指し示すような、今の時代だからこそより響く、彼らの信念や思いが込められた3作品だ。

決して平坦ではなかった浪川大輔の10年

浪川大輔『Ruts』(通常盤)

 映画『スター・ウォーズ』のアナキン・スカイウォーカーやアニメ『ルパン三世』の石川五ェ門などの声で知られる声優・浪川大輔が、6年半ぶりのアルバム『Ruts』をリリース。昨年のアーティストデビュー10周年にちなみ、この10年や人生という時を感じさせる10曲が収録されている。

 始まりを歌った爽やかなナンバー「“0”」。壁にぶつかりながらも走り続けるマインドを歌ったパンクロック調の「I am what I am」。EDMのミディアムチューン「Prisoner」ではラップに葛藤する気持ちを乗せた。盟友・森久保祥太郎が作詞作曲した「DISSONANCE」は、ヘヴィなロックに乗せて未来に向けた熱い思いをぶつける。そしてラストには、今という大変な時代を生きるすべての人の背中を押すような「未定の未来」を収録している。

 タイトルの『Ruts』は轍(わだち)を意味し、時計の文字盤をデザインしたジャケット写真は1周10年として、浪川の現在の年齢45歳を表している。彼の人生とアーティスト活動10周年の思いが集約されたアルバムだ。

浪川大輔 2ndフルアルバム「Ruts」全曲試聴動画

 また、7月17日、18日には大阪城野外音楽堂でワンマンライブ『Kiramune Presents Daisuke Namikawa 10th Anniversary “LIVE IN POP”』を開催。アルバム収録曲のパフォーマンスに期待がかかる。

TRDが声優アーティスト界に吹かせるEDM/K-POPの風

TRD『TRAD』(初回限定盤)

 同い年の声優である近藤孝行と小野大輔が、テクノロジック・ヴォーカルユニット“TRD”を結成して1stミニアルバム『TRAD』をリリース。以前一緒に活動していた経験があるという2人。孝行のTと大輔のDに、「Return、Revive、Renewal(復活、新たなるなどの様々の意)」を意味するRの頭文字を加えてTRDと命名された。

 プログレッシブハウス、ダブステップ、フューチャーベース、トラップなどのEDMをベースに、K-POP的な要素を織り交ぜたサウンドが魅力。近藤のエモーショナルな歌声と小野の切れ味鋭いラップが聴きどころの「Take You Higher」、儚いムードでメランコリックに歌い上げた小野大輔ソロ曲「Just the Two of Us」、近藤のソロ曲で切ないラブソング「Baby, Can’t Let Go」など収録。2人のバランスが極上の高揚感を与えてくれる。

TRD『Take You Higher』Music Video Short ver.

 制作には豪華なクリエイターが参加。少女時代や三浦大知など手がけるカミカオル。元OLDCODEXのメンバーでアニメの劇伴や声優への楽曲提供など行うR・O・N。ENHYPENやSEVENTEENなど韓国のボーイズグループを手がけるbarboraと、miletや乃木坂46など手がけるTomoLow。さらには平井堅の「楽園」を手がけた中野雅仁、RADIO FISH「PERFECT HUMAN」で知られるJUVENILEなど、声優が歌った音楽作品としての伝統や固定概念を覆す、新たな道を指し示すものとなった。



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