NEWSとファンに届けられた仲間からのエール 『FNS歌謡祭』など通してジャニーズメンバーが体現した“思い合う”精神

「シンデレラガール」代打をつとめあげたKAT-TUN 中丸雄一

 目玉企画であるジャニーズコラボステージは、3組で構成された。1曲目は、KAT-TUNとSixTONESによる「keep the faith」。

 クールな衣装で決めた9人。上田竜也と田中樹によるラップパートのコラボには、エモーショナルな感情を抱いたファンも多いだろう。亀梨和也と京本大我が落ちサビで聴かせた、美しいハーモニーも印象的だった。

 相葉が「2組のいいところしか出ていなかった」と感想を述べたように、互いの魅力と強みをぶつけ合いながらも溶け合う、迫力のコラボを魅せた。

 続く「シンデレラガール」。亀梨いわく“ジャニーズみんな歌いたいあるある”の歌い出しを、今回は中丸雄一が担当。ジェシー、田中が、甘い歌声で歌い繋ぐ。サプライズの連続だ。

 中丸と向き合って歌う岸優太は、その後ろ姿からも嬉しさが溢れている。また、それぞれ歴は違えど、同じ時代を切磋琢磨してきたKing & PrinceとSixTONES。かつて、ドラマ『スプラウト』(日本テレビ系)で兄弟役を演じた神宮寺勇太とジェシーが、並んで歌う姿も微笑ましい。

 ステージ後のトークにて、本来「シンデレラガール」はNEWSとKing & Princeによるコラボであったことが明かされた。代打をつとめると聞かされたのは2日前だという。

 「死ぬ気で覚えた」と中丸。NEWS・増田貴久とメールを交わしたエピソードを笑いをまじえて語り、増田が元気であることをそれとなくアピールした。

 しかし「シンデレラガール」のカバーは相変わらずの争奪戦。先輩たちのカバーを、いつも嬉しそうに見つめるKing & Princeの姿にも好感がもてる。番組終了前のトークでは永瀬廉が「いつか亀梨くん、上田くんも」とお願い。次回はどのメンバーがカバーを勝ち取るだろうか。

NEWSへの愛にあふれた時間に

 生放送の大トリ。その大役を務めるはずだったNEWSに、音楽を通して仲間が贈ったエール「weeeek」。NEWSを代表する1曲だ。

 自身の曲やコラボステージではクールな表情を見せていたSixTONES・松村北斗は優しい微笑みをたたえながら、森本慎太郎は軽快かつおちゃめにリズムを刻みながら、弾むような歌を届けた。トレードマークの笑顔を絶やさぬリーダー・髙地優吾は、尊敬する相葉の頼もしい背中に何を思っただろうか。

 平野紫耀のカウントでサビへ突入すると、ボルテージは一気に上昇。相葉のソロパートでは、隣からKing & Princeが不思議な動きで盛り上げる。増田に憧れを抱く髙橋海人の笑顔を見ながら、いつかまた、コラボが叶う日を願った。

 そして迎えたエンディングトーク。同曲について上田が「やっぱり、NEWSのみんなが歌って一番輝く曲。小山と加藤には早く戻ってきてほしいですね」と優しい表情で語ると、相葉が「3人揃っているところ見たいね」と返す。

 仲間の身に何かあれば助け合い、思い合う“あたりまえ”を、今日もジャニーズメンバーは体現している。

 終始NEWSへの愛にあふれた時間が、どこか閉塞したこの時代に、離れていても繋がるぬくもりを思い出させてくれた。

■新 亜希子
アラサー&未経験でライターに転身した元医療従事者。音楽・映画メディアを中心に、インタビュー記事・コラムを執筆。
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