嵐のカップリング曲は、5人とファンをつなぐ大切な懸け橋だーー思い出に刻み込まれた、心に響くメッセージに耳を傾けて
そして、カップリングではないが、番外編として「スケッチ」を紹介したい。表で語られることは少ないが、この曲は2004年の嵐結成5周年記念で制作され、作曲を二宮和也、作詞を二宮と櫻井翔が手掛けた。結成から5年間の出来事や気持ちの変化、ファンを大切に想う気持ち、何よりも自身のグループを想う気持ちが強く描かれている。特に〈さあ卷き起こそう その扉が開いたら「俺らが止まる所じゃないから」〉〈ゆずれない想い誰も邪魔出来ない 誰よりも俺ら自身が溺愛〉の部分には、グループとして登り詰める意思の強さと5人の固い絆を感じずにはいられない。また、曲中では相葉雅紀の「トップになりたいって夢、絶対叶えようね」という生の音声が収録されているが、これは2004年の『24時間テレビ』(日本テレビ 系)で相葉がメンバー4人へ読んだ手紙の一節である。自身が肺気胸を患い他のメンバーに負担をかけたことを申し訳なく思う気持ちや、メンバーそれぞれへの感謝を綴った手紙の一説からは、嵐の絆が昔から何も変わっていないことを思い出させてくれる。
カップリング曲からたった数曲だけを取り出しても、決してここで全てを語りつくすことはできない。他にも「僕が僕のすべて」「花」などメッセージ性の強い楽曲は数多くあり、嵐の各カップリング曲が嵐とファンをひとつに繋いできたといっても過言ではない。カップリング曲一つひとつが尊い存在であって、嵐とファンをつなぐ大切な懸け橋なのだ。これまでも、これからも。
■ミキマキ
ゲームを趣味とするフリーライター。新作発売と同時に引きこもりとなる傾向がある。一つの作品をとことんやり込むのがモットーで、とくにマリオカート8デラックスは約3年間、腕を磨き続けている。ゲームの楽しさや作品の魅力を文章で伝えていきます。Twitter