ずっと真夜中でいいのに。が巻き起こす新たな旋風 ニューアルバム、映画主題歌、ツアー......続々と明らかになった次なる動き
ずっと真夜中でいいのに。から立て続けにニュースが飛び込んできた。昨年6月にリリースした2ndミニアルバム『今は今で誓いは笑みで』ではオリコン週間アルバムランキングで初登場1位を獲得。それまでネットで10代、20代のリスナーを中心に着々と広がり続けてきた支持が、一気にメインストリームでも表出したわけだが、世界中のすべてのアーティスト同様、彼女たちも新型コロナウイルス感染拡大の影響によって、すでにスケジュールを発表していた大規模ライブや、水面下で準備していた様々な予定が吹っ飛んでしまった。そんな最中にも、今年8月5日に3rdミニアルバム『朗らかな皮膚とて不服』をリリース。同作は、同日にリリースされた米津玄師『STRAY SHEEP』に次ぐ初登場2位を記録。その人気を改めて証明してみせたわけだが、ずとまよは早くも次の章に向けて走り出した。
まず、9月18日には、2021年1月22日に松竹系で全国公開される映画『さんかく窓の外側は夜』の主題歌「暗く黒く」の“Intro ver.”をYouTubeで公開。岡田将生、志尊淳、平手友梨奈らが出演する同作は、ヤマシタトモコによるミステリー・ホラーコミックの実写化。「祓える男」と「視える男」と「呪う女子高生」による謎めいた妖しいストーリーは、ずとまよの作品世界と相性が良さそうだが、“Intro ver.”を聴く限り、「暗く黒く」は『朗らかな皮膚とて不服』収録曲でいうと傑作曲「Ham」に感触が近い、エモーショナルで生々しいラブソングに仕上がっている予感がする。
続いて、10月9日には、2ndフルアルバムを2021年2月10日にリリースすることを発表。フルアルバムとしては2019年10月にリリースした『潜潜話』以来1年3カ月ぶり、ミニアルバム『朗らかな皮膚とて不服』からは半年ぶりというなかなかのハイペース。新型コロナウイルスの影響でなかなかツアーのスケジュールが組めないこともあって、リリースが滞っているアーティストも少なくない中、作品ごとにクリエイティビティのピークを更新しているずとまよは「止まらない」という判断をしたわけだ。アルバムタイトルは『ぐされ』。ん? ぐされ?
さらに、ファンにとって朗報なのは、メジャーアーティストとしては異例のスピードともいえる、来月11月末にスタートというスケジュールでツアー『やきやきヤンキーツアー(炙りと燻製編)』が決定したことだ。新型コロナウイルスの感染が拡大した今年3月以降も、YouTubeチャンネルで自宅の浴室からツインピアノによるライブ『お風呂場ライブ 定期連絡の業務』(5月6日)を行ったり、配信時に「#ずっと真夜中でいいのに」をTwitterでトレンドワード1位に押し上げることとなった『オンラインライブ NIWA TONIRA』(8月6日)を開催したりと精力的に動いてきたわけだが、遂にリアルなオーディエンスを前にして「ライブバンド」としてのずとまよが本格的に再始動する。東京、横浜、大阪の3会場で計6回行われるこのツアーは、もちろん行政のガイドラインに基づいて、感染症予防対策を徹底した上でおこなわれる(会場収容人数50%以内という制約は、安心とともにチケットの争奪戦を意味する)。